ものづくり補助金平成26年度製造業京都府

マイクロナノバブルによるバイオフィルムの洗浄装置の試作

株式会社クリーンバブル研究所

この事例のポイント

  • 水配管、水槽、冷却塔などに発生するバイオフイルムは熱や薬剤に強く、中で病原菌も増殖するため、除去が難しい。
  • 偏心型マイクロナノバブル発生器を開発し、気泡径を40ミクロンから0.1ミクロンまで発生できるようにした。
  • 試作した装置で、薬剤を使わずに除去困難なバイオフイルムを殺菌洗浄できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クリーンバブル研究所
所在地京都府 木津川市
業種はん用機械器具製造業
技術分野製造環境,バイオ
従業員数3人
資本金100万円
設立2018年

事業の背景

株式会社クリーンバブル研究所は、2000年に前身のトリビオックスラボラトリーズで殺菌技術の研究を始め、世界中の約2万件の文献を翻訳して加熱滅菌データベースを開発してきた。その顧客の要望をきっかけに、前職で取り組んだマイクロバブルの研究を応用し、薬剤を使わない洗浄・殺菌に取り組んだ。2018年にマイクロナノバブル事業を明確にするため、関係会社として設立された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度水配管、水槽、冷却塔などに発生するバイオフイルムは熱や薬剤に強く、中で病原菌も増殖するため、除去が難しい。
  • 新製品・新技術顧客から有毒な有機溶剤を使わずに洗浄・殺菌したいという要望があったが、薬剤を使わない方法が必要だった。

やったこと

偏心型マイクロナノバブル発生器を開発し、気泡径を40ミクロンから0.1ミクロンまで発生できるようにした。二重ジャケット構造で、毎分2万回転の渦流により空気を含んだ水流を旋回させ、泡を細かく切断する仕組みとした。チタン製の発生器を業界で初めて開発し、海水などでの耐食性を高めた。流速、圧力、噴射孔の径と数、線速度をシミュレーションと試作で最適化した。さらに、殺菌洗浄に適した温度、pH、オゾン濃度、界面活性剤の条件を検討・評価し、オゾンマイクロナノバブルでバイオフイルムを殺菌洗浄する装置を試作した。

その他偏心型マイクロナノバブル発生器
加工機マイクロナノバブル洗浄機(脱脂)水槽付き

新しい製品・サービス:マイクロナノバブルによるバイオフイルム洗浄装置

事業の効果

試作した装置で、薬剤を使わずに除去困難なバイオフイルムを殺菌洗浄できるようになった。本機は受注生産だが、フォローアップ事業で紹介を受けた製造協力事業者とコストダウンに取り組んだ。スーパーの食品加工キッチン、学校の手洗い場、図書館、社員食堂、老人ホーム、美術館などへの普及を見込んでいる。展示会への出展では想定外の用途の要請を受け、手応えを得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    2000年の共同経営参加や2018年の関係会社設立、マイクロナノバブル事業への一貫した取組が書かれており、事業の流れは読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    京都府や島津製作所との取引、特許取得、チタン製の業界初開発など強みは読み取れるが、市場規模や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    手洗い場や学校などへの普及予定はあるが、課題に対する高付加価値化や成長の定量的な計画は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員3人のうち2人は技術顧問と書かれており、体制の規模は分かるが、補助事業を遂行する事務能力までは読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    薬剤を使わず残留性がない、細胞膜を破壊し耐性菌が生じないなど価値とターゲットは書かれているが、需要の裏付けの数字は乏しい。

  • 事業化までの道筋2

    製造協力事業者との取組や普及予定はあるが、中長期の遂行方法やスケジュールは具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    資本金1,000千円と記載があるが、資金調達の見込みや財務状況は書かれていない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    マイクロナノバブル洗浄は一般的でなく、チタン製を業界初で開発し、オゾン殺菌と組み合わせた点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    新型コロナ対策や公衆衛生、食品・医療への応用が書かれ社会的意義はうかがえるが、経済波及や雇用の数字はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    オゾンマイクロナノバブルによる殺菌で水回りの衛生向上に貢献する点は書かれているが、サプライチェーン全体への波及は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    植物工場や食品加工など成長分野への応用が示されるが、日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及2

    京都府の京阪奈学術研究都市や府の機関との連携は書かれているが、地域の雇用や成長への牽引効果は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

スーパーの食品加工キッチン、学校の手洗い場、図書館、社員食堂、老人ホーム、美術館等に広める予定。オゾンによる殺菌は植物工場の養液・資材の殺菌や、水配管・冷却塔のバイオフイルム除去にも活用できる提案をしている。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。