ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

自動化したラベル貼りで品質高めたロンドを展開

株式会社 パッケージ・リード社

この事例のポイント

  • 医薬品メーカーから製品名の表示を求められていたが、スタンプでは紙の凹面で文字が欠け、インクジェット印刷では飛び散るおそれがあり、対応が難しかった。
  • 平成28年に、ロボットアームを搭載したラベル貼りシステム、フラップ折り機、自動帯束機を導入した。
  • ラベル貼り作業の自動化により作業時間が従来の約30%減となり、貼り付け作業にかけていた時間を検品に回せるようになって製品の品質向上につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 パッケージ・リード社
所在地大阪府 摂津市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野機械制御,精密加工,立体造形
従業員数10人
資本金1,100万円

事業の背景

東京の包装資材メーカーから独立した橋本省造社長が創業した会社で、医薬品メーカー向けにアンプルやチューブを収納する紙製波型容器のロンドを製造している。従業員は10名で、独立前からの取引先だった医薬品メーカーへのロンド販売が中心だった。医薬品メーカーからはフラップ加工したロンドの依頼が相次いでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術医薬品メーカーから製品名の表示を求められていたが、スタンプでは紙の凹面で文字が欠け、インクジェット印刷では飛び散るおそれがあり、対応が難しかった。
  • 生産能力従来のシール貼り機では製品を回転させる必要があり、ラベル貼りの作業効率が低かった。
  • 生産能力医薬品メーカーからフラップ加工したロンドの依頼が相次いでいたが、フラップを手作業で折り曲げていたため対応が追いつかなかった。
  • 販路・情報発信自社の設備とかかるコストを考慮し、独立前からの取引先以外の新しい顧客の開拓を控えていた。

やったこと

平成28年に、ロボットアームを搭載したラベル貼りシステム、フラップ折り機、自動帯束機を導入した。ロボットアームが品名を印刷したラベルを1枚ずつ貼り付けるようにし、製品を回転させずにラベルを貼れるようにした。フラップ折り機でフラップの折り曲げ加工を自動化し、自動帯束機で複数の製品がぶつかり合うリスクを取り除いた。

ロボットロボットアーム搭載ラベル貼りシステム
加工機フラップ折り機
加工機自動帯束機

新しい製品・サービス:製品名を印刷したラベルを貼付けたロンドと、フラップ(フチ部分)の折り曲げ加工を施したロンド

事業の効果

ラベル貼り作業の自動化により作業時間が従来の約30%減となり、貼り付け作業にかけていた時間を検品に回せるようになって製品の品質向上につながった。異物のロンドへの付着リスクや、アンプルが落下する危険性も抑えられた。フラップ加工の自動化と帯束機の導入でロンドの生産効率が大幅に向上し、少人数で大量の受注に対応できるようになった。その結果、小児用軟膏向け金属チューブなどで採用が進み、医薬品メーカーからの視察も増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    独立前からの取引先が中心で、ロンドの販売と既存設備を基盤にしていたことがうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ロンドの強度向上や医薬品メーカーからの依頼増に触れ、強みは読み取れるが市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    医薬品メーカーからの依頼相次ぎや、スタンプ・インクジェットの断念、ラベル貼り作業時間が約30%減など課題と対応が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    ラベル貼り作業時間を従来の約30%減とする数字が示されており、生産効率向上の目標と成果が具体的に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員10名との記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制について具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医薬品メーカーへの納入やアンプル保護の特徴、小児用軟膏向け金属チューブでの採用など、顧客と選ばれる理由が具体的。

  • 事業化までの道筋3

    今後はジェネリック医薬品メーカーやバイオ受託メーカーへ営業を進めると書かれているが、スケジュールや課題解決方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ロンドは国内に4社程度の限られたメーカーのみという記述があり、分野の希少性はうかがえるが、高付加価値化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医薬品の安定供給への寄与やGMP対応に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果3

    作業時間約30%減や作業効率の大幅向上が書かれ費用対効果はうかがえるが、投入額と付加価値額の関係は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ロボットアームによるラベル貼りの自動化は記されるが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルとしての記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大阪府摂津市の地域企業であることは書かれるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はジェネリック医薬品(後発薬)メーカーやバイオ受託メーカーなど、これまで手薄だったメーカーへの営業活動にも積極的に挑戦していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。