ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

高性能濾紙の市場展開に向けた精密濾過性能評価システムの構築

安積濾紙株式会社

この事例のポイント

  • 高性能濾紙の製品品質を迅速に確認する方法がないため、製造プロセスにおける品質安定化対応が困難である。
  • 精密濾過性能を高い信頼性で評価できるシステム用に、ナノ粒子計測装置「レーザ回折式粒子径分布測定装置」を導入した。
  • 濾紙の濾過性能を短期間で評価できる精密濾過性能評価システムを確立した。

事業者のプロフィール

事業者名安積濾紙株式会社
所在地大阪府 大阪市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野測定計測
従業員数190人
資本金4,500万円
設立1919年

事業の背景

大正8年創業の濾紙の卸問屋で、濾紙や濾過布をメーンにカートリッジフィルター、バッグフィルター、化繊紙、樹脂加工紙、エレメント各種の製造・販売を手がけている。ナノ・分子レベルの分離機能を持つ濾紙の研究開発を得意とし、年間60〜70件の開発案件を受けている。輸出比率は3割に伸びている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高性能濾紙の製品品質を迅速に確認する方法がないため、製造プロセスにおける品質安定化対応が困難である。
  • 新製品・新技術精密濾過領域を高い信頼性で評価するシステムがない。

やったこと

精密濾過性能を高い信頼性で評価できるシステム用に、ナノ粒子計測装置「レーザ回折式粒子径分布測定装置」を導入した。これにより濾紙の濾過性能を短期間で評価できるシステムを構築した。その結果、高性能濾紙の製造中に品質確認が行えるようになった。

検査測定ナノ粒子計測装置(レーザ回折式粒子径分布測定装置)

新しい製品・サービス:高性能濾紙の市場展開に向けた精密濾過性能評価システム

事業の効果

濾紙の濾過性能を短期間で評価できる精密濾過性能評価システムを確立した。高性能濾紙の製造中に品質確認ができるようになり、生産性の向上につながった。製造プロセスにおける品質安定化への対応も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の濾紙・濾過技術の強みと、濾紙を核にした商品展開が記載されており、一貫性は読み取れるが経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    輸出比率が3割に伸びていることや、顧客ニーズに応じたニッチ少量多品種対応、濾過ノウハウという強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    顧客の要求が年々高度化している点は触れられているが、課題と高付加価値化の事業計画の関係は具体的に書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員190名や研究開発の年間60〜70件の案件対応などから体制はうかがえるが、補助事業の遂行体制として具体的ではない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ナノ粒子計測装置で濾紙の濾過性能を短期間で評価できる点や、顧客ニーズに合わせた商品開発という選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    品質確認方法の確立という成果は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールの記載は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ナノ・分子レベルの分離機能を持つ濾紙や高性能濾紙など、同分野で高付加価値の製品を扱うことが具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国が補助する理由として、雇用創出や社会インフラへの効果が直接書かれておらず、わずかに半導体・医療分野への展開がうかがえる程度。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されず、生産性向上につながったとの記述のみである。

  • イノベーションへの貢献2

    濾紙の機能を活かした吸水蒸発ユニットなど新製品はあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    半導体や化学分野、医療分野への展開がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及2

    大阪・福井・岐阜の3生産拠点を持つことは書かれているが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

医療分野で使用する濾紙や自動車用オイルフィルターをはじめ、半導体や化学分野など製造工程で使用される高性能濾紙の採用域をさらに促進させるため、販売力を強化する方針である。

事業者の声

世の中の役にたち、貢献し続けていくことが私たちの使命だと思っています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。