ものづくり補助金平成24年度広島県

NCを活用した最新式の紙管製造機を導入して原紙の位置決め精度を高め、大幅な生産性の向上を図る。

旭紙管工業株式会社

成果造管速度 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 既存の紙管製造機は35年前に導入した老朽設備で、最新設備と比べて生産性が低い。
  • NC式3機頭スパイラルマシンおよび付帯設備を導入した。
  • 造管速度 1倍→2倍。3機頭化により造管速度が導入前の2倍になり、生産能力が拡大した。

事業者のプロフィール

事業者名旭紙管工業株式会社
所在地広島県 広島市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野粉末治金
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1960年

事業の背景

既存の紙管製造機は平成25年当時で35年前に導入したもので老朽化していた。競合企業との競争に生き残るには設備を更新するしか方法がなかった。紙管製造機本体だけでなく原紙掛け台、接着材塗布装置、NC制御装置、パラフィンポット、板厚測定器、紙管切断機など周辺の付帯設備も更新する必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存の紙管製造機は35年前に導入した老朽設備で、最新設備と比べて生産性が低い。
  • 品質・精度既存設備では品質が安定しなかった。
  • 人手・技能重い原紙を人力で持ち上げる作業や、熟練を要する調整作業があった。
  • 新製品・新技術品質レベル、対応可能な製品の種類、短納期・小ロットへの対応に課題があった。

やったこと

NC式3機頭スパイラルマシンおよび付帯設備を導入した。紙管製造機は2機頭から3機頭に変更し、高速回転に対応できるようにした。紙供給速度の管理を自動化し、グルアー工程の接着剤塗布量を安定させた。グルアーはローラー幅を拡大し転写ローラーを追加して、現状より板厚の厚いものの生産を可能にした。エアーアシスト付き原紙掛け台を導入し、重い原紙を人力で持ち上げる作業を廃止するとともに原紙径を大きくして紙継頻度を少なくした。レーザー光による板厚測定器を導入して測定と記録を自動化し、切断機を更新して切断寸法の精度を向上した。

加工機NC式3機頭スパイラルマシンおよび付帯設備
その他エアーアシスト付き原紙掛け台
検査測定レーザー光による板厚測定器
加工機紙管切断機
その他接着材塗布装置
その他NC制御装置

事業の効果

  • 造管速度 1倍→2倍
  • 段替時間 1倍→0.5倍

3機頭化により造管速度が導入前の2倍になり、生産能力が拡大した。段替時間が半分に短縮され、接着剤の塗布量が安定して紙管強度が改善された。エアーアシスト付き原紙掛け台により重労働が解消され、レーザー式板厚測定器で測定が自動化され不良品混入を防げるようになった。小ロット・短納期や多品種への対応力も高まり、顧客満足度の向上につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存紙管製造機は35年前導入で老朽化し、設備更新しか生き残る方法はないと記載。過去の取組との一貫性は読み取りにくい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    競合企業との闘いに触れ、小口化・短納期・顧客満足の向上を目指すとあるが、市場や自社の強み弱みの分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    品質低下・生産性・短納期対応などの課題を挙げ、3機頭化やエアーアシスト原紙掛け台で解決する内容が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    造管速度が導入前の2倍、段替時間が半分に短縮されたと数字で成果が示されている。付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客満足向上、小口化・短納期対応、印刷業や食品製造業などへの供給が書かれるが、ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    設備更新の内容と導入後の効果は示されるが、スケジュールや中長期の検証内容は記載されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    紙管製造は一般的な分野と思われ、高付加価値化や高価格化を図る記述はほぼ見られない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域社会への貢献や地域の方々への供給が触れられる程度で、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    造管速度2倍、段替時間半減など効果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー光による板厚測定の自動化など部分的な自動化がうかがえるが、デジタル技術の活用や業界全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    広島市内の沼田工場で地域の印刷業や食品製造業へ紙管を供給すると書かれ、地域との結びつきはうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客の要求品質を満たす製品を安定的に供給し、地域社会に貢献していきたい。

  • 目標:紙機頭数 2機頭→3機頭

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。