ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

世界初!無電源でLEDが光るiPhoneケースの量産化事業

株式会社電子技販

この事例のポイント

  • 電池なしでLEDが光るアイフォーンケースの量産体制を整備した。
  • 年間販売実績は4000万円弱に達し、補助事業の終了から5年後の目標とした1500万円をすでに上回った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社電子技販
所在地大阪府 吹田市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野接合・実装
従業員数21人
資本金2,000万円
設立1976年

事業の背景

昭和51年に電子部品の卸商社として始まり、ニーズに応えて部品実装まで手がけるようになった。現在はOEM(相手先ブランド生産)製品の実装が主力である。平成20年以降、北山寛樹社長のもとで1品限りの試作も手がける「試作ステーション」を立ち上げ、関西圏のメーカー中心だった取引を全国に広げた。

課題と取り組み

やったこと

電池なしでLEDが光るアイフォーンケースの量産体制を整備した。アイフォーンの電波を電力に変換する仕組みで、携帯電話のアンテナに付けるアクセサリーと原理は同じだが、現在のスマートホンは高周波で微弱な電波のため電気を取り出すのが難しかった。大学などにも相談したが解決せず、社内でトライ・アンド・エラーを繰り返してアンテナ回路と昇圧回路を完成させた。チップマウンターに専用の治具を調達し、基板の実装と量産を進めた。海外からの引き合いに応えるため、パリ、ロンドン、ドバイをイメージした海外向けの試作品の完成を目指した。

その他チップマウンター用専用治具

新しい製品・サービス:電池なしでLEDが光るiPhoneケース

事業の効果

年間販売実績は4000万円弱に達し、補助事業の終了から5年後の目標とした1500万円をすでに上回った。アニメや映画のコラボレート商品も続々と生まれ、ミュージアムショップでも取り扱われるなど、新しい市場への参入を果たした。海外からの引き合いにも応えられる体制が整い、高い付加価値を提供する企業へと広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1976年の電子部品卸から部品実装、試作ステーション開設へ拡大した経緯は読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    試作ステーション開設で全国に顧客を持てるようになり、moecoは参入障壁が高く競合は現れそうにないと、市場と自社強みの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    国内の仕事が減る中で試作から量産受注の流れを確立し、変化に強い会社を目指すとあるが、課題と計画の数値の結びつきは薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    補助事業終了から5年後に1500万円の目標を、販売実績4000万円弱で既に上回ったと具体的な数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    社長自ら技術課題に取り組んだ記述はあるが、人材や事務処理体制の確保については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    moecoのデザイン性、国立新美術館など美術館ショップでの取扱い、iPhoneケースの顧客評価など、製品価値と選ばれる理由が具体的である。

  • 事業化までの道筋3

    電池なしLED発光の技術を社内トライ・アンド・エラーで完成させた経緯はあるが、今後の中長期スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    電池なしでLEDが光るiPhoneケースは新市場への参入で、moecoは競合が現れにくく、特許取得済みの回路が高付加価値性を示す。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    外国人観光客の増加で日本製ギフト需要が高まるとあるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    補助事業終了5年後の売上目標を既に上回ったと示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    電波を電力に変換しLEDを光らせる独自技術を開発し、特許取得済みで量産体制を構築しており、技術面のイノベーションが具体的である。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    IoTを取り入れたBtoB製品を検討し変化に強い会社を目指すとあり、成長分野への進出の示唆はあるが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    大阪府吹田市の拠点で基板雑貨を展開するが、地域特性を活かした雇用や地域経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

これから本格展開するIoT(モノのインターネット)を取り入れたBtoB自社製品も検討しており、さらに変化に強い会社を目指している。

事業者の声

国内の仕事が減る中、戦うための武器ができた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

青森県製造業平成25年度

鉄骨材受注の短納期対応と切削精度の高度化

開先加工機の導入にあたり、加工能力やコスト、機械寸法、機能などの詳細について検討した結果、大東精機(株)製のHベベラーKH1050を選定し…

効果:開先加工工程の段取り時間(セットから送り出しまで) 45分→3.5分

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。