ものづくり補助金平成24年度岐阜県

中量生産ライン増設による生産プロセスの徹底強化とコスト競争力強化

株式会社久田見製作所

成果生産量 1倍→2倍

この事例のポイント

  • リーマン・ショックの影響で売り上げが激減し、仕事の在り方を見直す必要があった。
  • 基板の表面に電子部品を配置する高速実装機FUJI NXTⅢと、インライン型の自動ハンダ印刷機SONY SI-P850を導入した。
  • 生産量 1倍→2倍。ワンオペレーションで中ロットの注文に対応できるようになり、生産量が2倍になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社久田見製作所
所在地岐阜県 可児郡御嵩町
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野繊維加工
従業員数31人
資本金1,000万円
設立1972年

事業の背景

創業以来、テレビの基板組み立てや自動販売機用電装品の組み立てを主に行ってきた。半導体基板は需要に波があるため、取引先の分散により受注の平準化を図ってきた。取引先は家電、医療機器、自動車、工作機器など多岐にわたり、IoTの進化で基板の需要は増す一方である。大〜中ロットを主力としていたが、リーマン・ショックで売り上げが激減した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力リーマン・ショックの影響で売り上げが激減し、仕事の在り方を見直す必要があった。
  • 人手・技能中ロットの注文に対応するため、人手で電子部品をセッティングする作業が多く、人員配置の見直しが必要だった。
  • 品質・精度完成品のチェックを人の目で行っており、ヒューマンエラーが発生していた。
  • 新製品・新技術下請けとしての立場から脱却し、準メーカーとして新たな商品の開発を目指す必要があった。

やったこと

基板の表面に電子部品を配置する高速実装機FUJI NXTⅢと、インライン型の自動ハンダ印刷機SONY SI-P850を導入した。中ロットの注文はワンオペレーションで効率的に作業を進められるようにし、小ロットは従来機で対応する住み分けを行った。新機械では部品を機械が自動でセッティングし、完成品の不良品も機械が識別できるようにした。新機械では0.2mm×0.1mmの部品まで対応可能である。

加工機基板実装機 FUJI NXTⅢ
加工機自動ハンダ印刷機 SONY SI-P850

事業の効果

  • 生産量 1倍→2倍
  • 導入後3年間の取引先は10社以上増えた。

ワンオペレーションで中ロットの注文に対応できるようになり、生産量が2倍になった。機械が部品のセッティングや不良品の識別を行うため、段取り時間が削減されヒューマンエラーもなくなり、効率化が進んだ。導入後3年間で取引先は10社以上増えた。新機械により生産能力が上がり、開発設計の人材採用や準メーカーとしての展開も見込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の基板組立の経験と下請けから準メーカーへの転換方針が記載され、過去の取組との一貫性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先の分散や需要の波への対応が書かれているが、競争優位性を裏付ける市場データや自社の強みの数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    リーマン・ショックによる売上激減を課題として認識し、機械導入で生産量が2倍になり取引先が3年で10社以上増えた成果が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産量2倍や取引先10社増の実績は書かれているが、補助事業としての付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    ワンオペレーション化で人員を顧客対応に振り向けた体制は書かれているが、人材や事務処理能力の確保の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小ロットから中ロットまで受注し、細かな提案もできる点は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    来年の開発設計部署の立ち上げ検討や本格稼働の時期が書かれているが、スケジュールと課題解決の方法は概略にとどまる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    0.2mm×0.1mmまで対応可能と書かれており高精度である点はうかがえるが、高付加価値化や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    IoTの進化で基板需要が増すという記述はあるが、地域経済波及や雇用創出など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果3

    生産量2倍や取引先10社増の成果が書かれており費用対効果の方向性はうかがえるが、補助金額との比較は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    基板実装機と自動ハンダ印刷機のインライン化やヒューマンエラー削減が書かれ、生産工程の革新性はうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    IoT進化による基板需要増に触れているが、日本経済の構造転換に資するとの記述は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    御嵩町の本社所在地は示されているが、地域の特性を活かした付加価値創出や地域経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

来年に新たな人材を採用して開発設計の部署を立ち上げることを検討しており、企画から製造まで一貫して行い、準メーカー的な立ち位置を目指していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。