ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

連続発砲ウレタンプレスコンベアを導入し、特許ハニカムを活用した断熱パネルの安定的な量産体制を構築

和興建産 株式会社

成果断熱パネル生産能力 200枚/月→700枚/月

この事例のポイント

  • 断熱リフォーム需要の増加に対応するため、断熱パネルの量産体制を構築する必要が出てきた。
  • 特許ハニカムを活用した高強度、高断熱、軽量な断熱パネルの量産化を目的として、連続発泡ウレタンプレスコンベア装置を導入した。
  • 断熱パネル生産能力 200枚/月→700枚/月。連続発泡ウレタンプレスコンベア装置の導入により、断熱パネルの生産量が月産200枚程度から700枚程度に増加し、得意先か…

事業者のプロフィール

事業者名和興建産 株式会社
所在地和歌山県 和歌山市
業種木材・木製品製造業
技術分野機械制御,材料製造プロセス,製造環境,複合・新機能材料
従業員数95人
資本金1億円
設立1980年

事業の背景

同社は1966年創業の建具製造業者で、主力製品はフラッシュドアである。特注品の短納期・小ロット対応が強みで、特注品が全体受注の半分を占める。近年は建材大手業者との取引拡大から急成長し、和歌山県内の建具製造業界でトップ規模の企業に位置づけられている。断熱リフォーム市場は2450億円規模に成長していると言われ、自社オリジナルの断熱性のある壁材の開発を進めてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力断熱リフォーム需要の増加に対応するため、断熱パネルの量産体制を構築する必要が出てきた。
  • 品質・精度外気温によって発泡品質が大きく左右され、発泡開始から硬化するまでの時間にもムラが出ていた。
  • 人手・技能一度加圧させたプレス上での施工治具の清掃に時間がかかり、プレス機2台でフル生産を行っても1時間で4枚の生産にとどまっていた。

やったこと

特許ハニカムを活用した高強度、高断熱、軽量な断熱パネルの量産化を目的として、連続発泡ウレタンプレスコンベア装置を導入した。装置では材料を自動注入した後、温調ゾーン内で硬化させることが可能となり、生産性が高まった。温調により発泡後のウレタンのセルは均一になり、発泡品質の向上と硬化するまでの時間短縮が可能となった。設備導入以前は月産200枚程度の断熱パネル生産だったが、現在は月産700枚程度が可能となっている。

加工機連続発泡ウレタンプレスコンベア装置

新しい製品・サービス:特許ハニカムを活用した断熱パネル(厚みを増したパネルや寒冷地でも使用できる高性能パネルの開発を進める計画)

事業の効果

  • 断熱パネル生産能力 200枚/月→700枚/月

連続発泡ウレタンプレスコンベア装置の導入により、断熱パネルの生産量が月産200枚程度から700枚程度に増加し、得意先からの受注分を安定供給できるようになった。温調により発泡品質が均一になり、硬化までの時間も短縮された。1時間あたりの生産能力が向上したためオペレーターの稼働時間が減少し、1人あたりの生産効率も高まった。得意先からは量産体制に対して一定の評価を得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    自社オリジナルの断熱壁材を大学と共同開発し、断熱リフォーム市場向けに量産体制を構築する流れが具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    特注品の短納期・小ロット対応が強みとされ、断熱リフォーム市場は2450億円規模と言われると記載されているが、自社の資源分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    外気温による発泡品質のばらつきや清掃時間などの課題を示し、月産200枚から700枚へ、将来2000枚の目標を挙げている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月産200枚から700枚へ増加した実績と、今後月産2000枚へ拡大する目標が数字で示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社内の労働時間削減やオペレーターの稼働時間減少には触れているが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    中堅ビルダーなどを中心に取引開拓を進める対象顧客と、特注品対応の強みが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    新規取引の開拓、ノンフロン断熱材の開発、厚みを増したパネルの開発など今後の展開が示されているが、スケジュールや解決方法は具体化していないと明記されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    断熱リフォーム市場の中で、高強度・高断熱・軽量な特許ハニカム活用パネルを量産する点が記載され、高付加価値の製品として位置づけられている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    断熱リフォームや長期優良リフォームなど政策的な市場拡大に触れているが、雇用創出や波及効果の具体的記述は少ない。

  • 費用対効果3

    設備導入により月産200枚から700枚に生産量が増え、1時間あたりの生産能力が向上したと書かれているが、投入額と付加価値額の比較はない。

  • イノベーションへの貢献3

    大学との共同開発や環境に配慮したノンフロン断熱材の開発に触れているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    断熱リフォーム市場の拡大や省エネ関連の市場動向にわずかに触れているが、構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県内の建具製造業界でトップ規模の企業と位置づけられ、地域企業として成長している点が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は月産700枚体制から販路開拓によって月産2000枚まで拡大させたいとしている。中堅ビルダーなどを中心に新規取引の開拓を進め、厚みを増したパネルや寒冷地でも使用できる高性能パネル、ノンフロン断熱材など環境に配慮した製品の開発にも注力していく。リフォーム市場以外への販売は検討段階にとどまっている。

  • 目標:プレス機2台でフル生産を行っても1時間で4枚の生産にとどまっていた

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。