ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

生産工程のボトルネックを解決さらなる省人化を図る

ウインナック 株式会社

この事例のポイント

  • 金型製造において「放電」工程に多くの時間がかかり、受注に対応できない状況が続いていた。
  • リニアモータ方式の放電加工機を導入し、放電工程の処理速度と処理精度の向上を図った。
  • 放電工程の処理速度と処理精度が格段に向上し、生産の遅れがなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名ウインナック 株式会社
所在地和歌山県 和歌山市
業種非鉄金属製造業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数49人
資本金8,000万円
設立1994年

事業の背景

同社は和歌山県などの共同出資により1994年に設立された障害者多数雇用企業で、主力はアルミダイカスト鋳造による自動車部品・トラック部品の製造である。製品は親会社を通じて大手自動車メーカーに納品している。金型を自社で製作し、異種材への対応力が強みである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金型製造において「放電」工程に多くの時間がかかり、受注に対応できない状況が続いていた。
  • 納期・工程既存の放電加工機では工程に遅れが発生し、金型の形状変更や修理依頼があると製造中の金型を止めて対応する必要があった。
  • 人手・技能旧放電加工機と新放電加工機の間に互換性を保てず、自動化を進めたいが人力作業が残っていた。
  • 人手・技能金型製造部門で人材育成が進んでおらず、新卒者の配属や技術の継承が課題となっていた。

やったこと

リニアモータ方式の放電加工機を導入し、放電工程の処理速度と処理精度の向上を図った。これにより、今まで取りこぼしていた案件の取り込みを狙った。今年度(平成29年度)内に製金型40個前後の納入を目標として掲げ、折り返し時点ではまずまずの生産実績となっている。

加工機リニアモータ方式の放電加工機

事業の効果

放電工程の処理速度と処理精度が格段に向上し、生産の遅れがなくなった。今まで取りこぼしていた案件を取り込めるようになり、折り返し時点で生産実績はまずまずとなっている。一方で新旧放電加工機の互換性の問題は残っており、今後は省人化と人材育成を進める方針である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    親会社を通じた大手自動車メーカー向け部品製造や金型の自社製作が述べられ、既存事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    異種材対応力が強みと明記され、同業他社で難しい多種の異種材対応をノウハウで実現していると具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    放電工程に時間がかかることを課題と認識し、リニアモータ方式放電加工機で改善すると述べるが、付加価値向上の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    今年度内製金型40個前後の納入目標と折り返し時点で生産実績はまずまずとあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    人材育成の課題や新卒配属の計画は書かれているが、事務処理能力を含む補助事業の遂行体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    異種材対応や更新型金型の強みは述べられるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは概略にとどまる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開として新素材活用や新アルミ材での異種材部品製造が挙がるが、スケジュールや解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    異種材対応はノウハウの蓄積がなければできず、同業他社で難しいとされる分野で差別化していると具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    自動車部品の製造や新たな需要の見込みはうかがえるが、国が補助する経済波及や雇用創出の積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    放電工程の時間短縮と取りこぼしていた案件の取り込みは述べられるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    リニアモータ方式の放電加工機導入は示されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    障害者多数雇用企業として県下初の第三セクター方式で設立された地域性が書かれ、地域での雇用の役割はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は既存のアルミダイカスト鋳造による部品製造に独自性を出すため、異種材を使った部品製造を進める予定である。新アルミ材でのダイカスト鋳造のノウハウを確立し、EV・HV・PHV生産自動車メーカーからの需要を見込んでいる。

  • 目標:今年度内に製金型40個前後の納入を目標

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。