ものづくり補助金平成26年度製造業鳥取県

高品質・低コスト生産を可能にする新規トルクスレンチ加工機の開発

株式会社エイト

この事例のポイント

  • 現行のトルクス加工機ではトルクスレンチを片面ずつしか加工できず、生産能力に限界があった。
  • トルクスレンチ・トルクスプラスレンチの生産用に新型加工機TW-2号機を開発・導入した。
  • 新型加工機により、加工前のレンチを装填して自動で両面加工できるようになり、低コスト化と短納期化が図れる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エイト
所在地鳥取県 鳥取市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
設立1965年

事業の背景

当社は1965年創業の六角棒スパナ専門メーカーで、日本で唯一の六角レンチ専門メーカーとして国内シェアは約3割を占める。販売先の約7割は韓国(最大輸出国)を含む海外で、世界30ヵ国以上に輸出している。トルクスレンチの需要が国内外で高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現行のトルクス加工機ではトルクスレンチを片面ずつしか加工できず、生産能力に限界があった。
  • コスト・採算工程数が多く、低コストでの生産と短納期化が難しかった。
  • 品質・精度現行装置は刃物の高さ調整の方式に問題があり、加工精度、加工部分の美観、装置の剛性に課題があった。
  • 新製品・新技術トルクス用に加えてトルクスプラス用レンチを生産する必要があったが、そのための設備がなかった。

やったこと

トルクスレンチ・トルクスプラスレンチの生産用に新型加工機TW-2号機を開発・導入した。加工前のレンチを装填すると、自動で両面加工ができるようにした。刃物の高さ調整の方式を改良し、加工精度、加工部分の美観、装置自体の剛性を改善した。導入により低コスト化と加工精度の向上を図った。

  • 加工機TW-2号機トルクスレンチ加工機

新しい製品・サービス:トルクスプラス用レンチ

事業の効果

新型加工機により、加工前のレンチを装填して自動で両面加工できるようになり、低コスト化と短納期化が図れる見込みである。刃物の高さ調整方式の改良により、加工精度、加工部分の美観、装置の剛性が向上した。生産効率が上がることで海外への大量輸出も可能になると見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1965年創業の六角棒スパナ専門メーカーで、トルクス用レンチの増産と新設備開発が明記されており、事業の延長線上に位置づけられる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内シェア約3割、輸出先30ヵ国以上、米国子会社設立など強みと市場動向が具体的に書かれ、競争力向上の狙いも述べられている。

  • 課題の認識と解決3

    現行設備は片面加工のみという課題を示し、両面自動加工で工程短縮とコスト削減を図る点は読み取れるが、数値計画は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    コストが40%まで減じる見込みと示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現性の根拠も限定的。

  • 事業を進める体制2

    鳥取工場長や貿易部による市場調査は記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    トルクス・トルクスプラス用レンチの需要増と、ねじの締め付けに強い特徴は書かれているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    韓国からの大量輸出を計画し米国展開も示されるが、遂行方法やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    六角レンチは国内で唯一の専門メーカーで、トルクスレンチも高品質・高付加価値化を図る取組みとして具体的に示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    米国市場への販路展開や「made in Japan」の訴求がうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は見当たらない。

  • 費用対効果2

    両面加工による工程短縮とコスト低減の効果は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大阪本社と鳥取工場を持つ地域事業者であることは示されるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は薄い。

今後の展望

米国・インドへの拡販を進めており、まずは取引のある韓国向けに大量輸出を計画している。米国では販売拠点となる子会社を2018年1月に設立している。

事業者の声

当社の強みである精度と品質を活かした「made in Japan」商品として勝負しようと思っています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。