ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

海外展開に向けた製造工程の変革および設備導入による生産性向上

日本海酒造株式会社

成果充填作業の人員 7人→4人

この事例のポイント

  • 海外向けには受注から納品まで10日以内という短期納期が求められるが、瓶詰作業が半手作業のため時間がかかり、短期間での大量出荷が難しかった。
  • タンクから瓶詰までの工程を自動化するため、自動充填機と自動キャッパー(自動打栓機)を導入した。
  • 充填作業の人員 7人→4人。瓶詰工程の自動化により、充填作業の人員は7人から4人になり、作業スピードは1.5〜2倍に上がった。

事業者のプロフィール

事業者名日本海酒造株式会社
所在地島根県 浜田市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境
従業員数7人
資本金2.2億円
設立1888年

事業の背景

創業1888年の日本海酒造は、市内唯一の造り酒屋で、伝統の技術により国税庁新酒鑑評会で金賞を22回受賞している。日本酒市場は1973年頃をピークに減少傾向にあり、県内販売中心だった同社も人口減少とともに売り上げが下がっていた。そこで関東・関西など県外への販路開拓に続き、20年前からアメリカへの輸出を手掛け、東南アジアからの引き合いも増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程海外向けには受注から納品まで10日以内という短期納期が求められるが、瓶詰作業が半手作業のため時間がかかり、短期間での大量出荷が難しかった。
  • 生産能力タンクから瓶詰までの工程が手作業を含み、蔵出しから出荷まで7日かかっていた。
  • 人手・技能充填作業に7人がかりで当たる必要があり、人手がかかっていた。

やったこと

タンクから瓶詰までの工程を自動化するため、自動充填機と自動キャッパー(自動打栓機)を導入した。従来2階で行っていた充填作業やキャッパーを1階に集めてライン化し、三隅川沿いの水害対策も兼ねた。さらに中空穀物(中空糸膜)ろ過機を使用してろ過作業時間も短縮した。

  • 加工機自動充填機自動キャッパー自動打栓機中空糸膜ろ過機

事業の効果

  • 充填作業の人員 7人→4人
  • 作業スピード 1倍→1.5倍
  • 出荷までの日数 7日→4日

瓶詰工程の自動化により、充填作業の人員は7人から4人になり、作業スピードは1.5〜2倍に上がった。ろ過作業時間も短縮された。その結果、受注から4日後の出荷が可能になり、海外向けの短期納期に対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    20年前からのアメリカ輸出や東南アジア引き合いが書かれ、海外需要対応が重要と述べられるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県内販売の減少と県外・海外への販路開拓の必要性は読めるが、自社の経営資源の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    短期納期(受注から10日以内)という課題と、蔵出しから出荷まで7日かかる工程が具体的に示され、自動化による課題解決が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    7人がかりの充填作業が4人で可能になり作業速度1.5〜2倍、受注後4日で出荷可能と数値で示されている。付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    純米大吟醸や渦シリーズ、KURA MASTERでの受賞など製品の特徴は読めるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体的でない。

  • 事業化までの道筋2

    水害対策として充填工程を2階から1階へ集約しライン化したことはうかがえるが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    日本酒市場は1973年頃をピークに減少傾向と書かれ、海外向けの商品開発や受賞実績も記載されるが、高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    市内唯一の造り酒屋で地域の酒米農家と契約栽培している点はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果4

    自動充填機と自動キャッパーの導入で作業者数が7人から4人、スピードが1.5〜2倍となり、費用対効果を示す要素が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    浜田市三隅町の水や弥栄町の酒米を使う地域資源型の酒造りが読み取れるが、地域経済成長への牽引は具体的でない。

事業者の声

今後は海外需要への対応が事業継続にとって取り組むべき課題のひとつで、今後は極めて重要になる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。