ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

PUR製本機導入による新しい付加価値の印刷物を提供する事業

有限会社高浜印刷

この事例のポイント

  • パソコンやプリンターの普及で印刷が身近になり、他社との差別化のためにプロとしての付加価値の提供が大きな課題になっていた。
  • PUR製本を行うための無線綴機BQ-470を導入した。
  • PUR製本が山陰で初めて社内で可能になり、県外への外注が不要になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社高浜印刷
所在地島根県 松江市
業種印刷・同関連業
従業員数17人
資本金1,300万円
設立1947年

事業の背景

有限会社高浜印刷は1947年に膳写印刷から事業を始め、時代に合わせて印刷方法と設備を増やしてきた。出版物、屋内外の看板、ホームページやマルチメディアコンテンツの制作など幅広い業務を手がけ、ページ数の多い出版物を得意としている。近年はパソコンやプリンターの普及で印刷が身近になり、プロとしての付加価値の提供が求められている。年間売上は195百万円である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術パソコンやプリンターの普及で印刷が身近になり、他社との差別化のためにプロとしての付加価値の提供が大きな課題になっていた。
  • 納期・工程PUR製本は県外の業者に依頼するしかなく、納期がかかっていた。
  • コスト・採算県外の業者への外注により、製本のコストがかかっていた。

やったこと

PUR製本を行うための無線綴機BQ-470を導入した。PUR製本は、反応性ポリウレタン接着剤を使う製本方法で、EVA系ホットメルト接着剤より強度と柔軟性に優れる。製本の準備工程として、印刷後の用紙をページ順に揃える丁合機VAC-1000も導入した。これにより、提案から印刷、製本までを社内で一貫して行える体制を整えた。

新しい製品・サービス:PUR製本による、見開きがきれいに開く高耐久の出版物(遺跡調査の報告書、学校教材、ガイドブックなど)

事業の効果

PUR製本が山陰で初めて社内で可能になり、県外への外注が不要になった。これにより納期が短くなり、コストも削減できるようになった。提案から印刷、製本までを一貫して行えることで、高い品質が実現し、同社の大きな強みになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1947年創業から印刷方法を時代に合わせて増やし、出版物・看板・Web制作へ展開してきた経緯が読み取れるが、PUR製本の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    山陰で初のPUR製本を社内で可能にし、県外依頼から納期短縮・コスト削減を実現したと、自社の強みと外部環境の関係が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    提案から製本までの一貫生産で高品質を強みとし、差別化を課題と捉えている点は読み取れるが、数値目標や事業計画の詳細は書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員17名の会社であることと、社内でPUR製本まで完結させている点がうかがえるが、体制や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    遺跡調査報告書や学校教材など写真・図版が多く頁数の多い出版物に最適と、顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    写真集や手帳への展開、ガイドブックへのARサービス追加など今後の展開が示されるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    PUR製本は強度と柔軟性に優れ、山陰では同社が初めてと、地域内で高付加価値化を図る点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    遺跡調査報告書や学校教材の印刷に関わり地域の出版需要に応える点はうかがえるが、経済波及や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    納期短縮とコスト削減に触れるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    ガイドブックにARサービスを加え、スマートフォンをかざすと多言語説明が聞けるなど、新しいデジタル技術の活用が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ARやクロスメディア、電子書籍など新分野へ広げる方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    県内で企画される遺跡調査報告書や観光分野に注目しており、地域特性を活かす姿勢は読み取れるが、雇用や成長への効果は書かれていない。

今後の展望

遺跡調査の報告書や学校教材などの出版物に加え、ガイドブックへのARサービスの追加や写真集、手帳へのPUR製本の展開を予定している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。