ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

印刷品質検査装置を活用した品質保証体制構築による競争力の強化

株式会社河内

この事例のポイント

  • 高いレベルの品質を保つため、検品体制を強化する必要があった。
  • 高精細カメラを搭載した枚葉印刷品質検査装置を導入した。
  • 高精細カメラによる高速検査で、不良品をその場で発見し素早く改善できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社河内
所在地島根県 広島市
業種印刷・同関連業
技術分野情報処理,製造環境,測定計測
従業員数46人
資本金8,500万円
設立1990年

事業の背景

株式会社河内は1990年設立のパッケージ専門の印刷会社で、製版から印刷、打ち抜き、箱の組み立てまで一貫して生産している。医療用具メーカーや化粧品メーカーなど、安全性や清潔感で最高レベルの品質が求められる顧客と長く取引を続けている。化粧品業界では近年、若い世代へのアピールのためクリアパッケージの伸びが大きい。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高いレベルの品質を保つため、検品体制を強化する必要があった。
  • 生産能力従来は製品を抜き取り従業員が目で確認していたため、不良品を見つけると機械を止めて調べる必要があり、他の製品の生産に影響していた。
  • 人手・技能膨大な数の製品を目視でチェックする必要があり、検品をすり抜けて顧客からクレームが来ることもあった。

やったこと

高精細カメラを搭載した枚葉印刷品質検査装置を導入した。2基の高精度カメラにより、印刷速度を落とさずに高速で品質をチェックできるようにした。目視では判断が難しかった色の濃淡の変化なども、機械による数値基準を設定して検査できるようにした。これにより、顧客の要求する品質の度合いに合わせて納品できるようになった。

  • 検査測定枚葉印刷品質検査装置高精細カメラ2基搭載

事業の効果

高精細カメラによる高速検査で、不良品をその場で発見し素早く改善できるようになった。その結果、不良品の数が減り、設備を止める回数も少なくなって稼働率が向上した。目視では困難だった色の濃淡の判定も数値基準で行えるようになり、顧客の要求に合わせた品質で納品できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    20年以上前にUV印刷を導入し、医療用具・化粧品メーカーと長く取引する実績が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    中国地方でナンバーワンの品質との自負、東京の化粧品市場で勝負できる実力、クリアパッケージの伸びへの手応えが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    目視検査による不良品発見の遅れやクレームという課題を認識し、高精細カメラ検査で改善したことが書かれているが、成長計画の数値は薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    業界平均の1.5倍の生産性確保を目標に段階的努力したとあるが、補助事業期間中の付加価値や賃上げの目標数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    製版から箱組みまで一貫生産し、従業員46名・出雲工場を持つ体制は読み取れるが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療用具・化粧品の高品質ニーズへの対応、顧客の商品を売るパッケージという価値、クリアパッケージへの需要増が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    5年前に出雲工場を完成させ機械設備を少しずつ増やしたとあるが、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    中国地方で初めてUV印刷を導入し、クリアパッケージへの印刷を紙と同じ機械で可能にした点が高付加価値の根拠として書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    アジアへの海外進出を視野に日本の印刷技術を売り込む計画が書かれているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    山陰の顧客がパッケージ変更後に売上が倍増した事例があり効果は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高精細カメラによる検査装置導入で検品を効率化したとあるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    広島市と出雲市に工場を持ち、地域の印刷業として事業を行う点は読み取れるが、雇用創出や地域成長への具体的効果は薄い。

今後の展望

クリアパッケージの需要増加を背景に今後の取引先の増加に手応えを感じており、アジアなど海外進出も視野に入れて、日本の印刷技術を売り込む計画である。

事業者の声

製作したパッケージで、顧客の商品を一つでも多く売りたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。