ものづくり補助金平成26年度製造業香川県

学校給食パンの安心・安全な安定供給体制構築

有限会社 へんこつパン

成果分割時間 80分→50分

この事例のポイント

  • 香川県内で学校給食のパン工場が減少するなか、増産の依頼に応えられる製造体制が整っていなかった。
  • ミキサーを導入し、高速こね上げ(最短ミキシング)により仕込み工程で20分の時間短縮を可能にした。
  • 分割時間 80分→50分。分割工程の短縮と自動包装機の導入により、製造全体の作業時間が大きく短くなり、生産力が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 へんこつパン
所在地香川県 三豊市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数12人
設立1952年

事業の背景

香川県内では学校給食指定のパン工場が年々減少しており、少子化の中で深刻な問題となっている。弊社は65年の創業を誇る老舗パン製造業で、大手スーパーでの販売、自社ブランド商品の販売、学校給食の納入を長年続けてきた。香川県全体の学校給食パンは約80,000食である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力香川県内で学校給食のパン工場が減少するなか、増産の依頼に応えられる製造体制が整っていなかった。
  • 納期・工程2,500食の学校給食パンを追加製造しつつ午前3時から製造を始めて午前7時に出荷する必要があったが、仕込みから出荷までの工程に時間がかかっていた。

やったこと

ミキサーを導入し、高速こね上げ(最短ミキシング)により仕込み工程で20分の時間短縮を可能にした。分割機を導入し、2,500個へのパン生地分割は現行で約80分かかっていたところを50分でできるようになり、約30分の短縮を実現した。自動包装機を導入して個包装を行うようにし、これまで手作業で150個/時間のペースだった包装を1,200個/時間で行えるようにした。

加工機ミキサー
加工機分割機
加工機自動包装機

事業の効果

  • 分割時間 80分→50分
  • 包装能力 150個/時間→1,200個/時間

分割工程の短縮と自動包装機の導入により、製造全体の作業時間が大きく短くなり、生産力が高まった。これにより、課題だった遠方への給食パンの供給にも対応できるようになった。今後は10,000食以上の製造も可能となり、学校給食パンの拡大による売上増と人員確保で職場環境の改善も見込まれ、経営の安定化につながると考えられる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業65年の老舗で学校給食パンを長年納入しており、過去の取組との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    香川県内の給食指定パン工場の減少という外部環境に触れ、少量製造の強みに言及するが、競争優位の具体的な分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    課題は当日焼きで増産できる体制がないことと明記され、ミキサー・分割機・包装機の導入で午前3時開始・7時出荷を目指す計画が具体的。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    ミキシング20分短縮、分割約80分から50分へ、包装150個/時から1,200個/時、10,000食以上製造可能と数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員12名で人員確保に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    学校給食パンの安定供給と子どもの安心安全という顧客ターゲットと価値が明確で、地域からの増産依頼というニーズの裏付けもある。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の拡大や人員確保には触れるが、中長期の課題検証やスケジュール、解決方法の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    低温長時間発酵のパンを県内で1社のみ製造と記載があり高付加価値性はうかがえるが、分野全体の普及度との比較は具体性が薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    学校給食パンの安定供給と子どもの成長への寄与、地域内創生が示されるが、波及効果や雇用創出の数値的裏付けは薄い。

  • 費用対効果3

    機器導入による時間短縮や生産力向上は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    地域ブランドや地元素材の活用はうかがえるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及はわずかである。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    香川県の地域特性を活かし三豊市のブランドプロジェクトに参加、地元素材を使う商品開発と学校給食の地域供給が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は10,000食以上の製造も可能となり、さらに売上拡大が見込める。売上が上がることで人員も確保でき、職場をより良い環境にできると考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。