ものづくり補助金平成26年度製造業福岡県

みかんを100%活用するための真空乾燥装置導入および機能性商品開発

株式会社アルノ

この事例のポイント

  • 規格外や出荷調整で廃棄されるみかんの皮を活用した機能性商品を開発したいが、皮は通常捨てられている。
  • 熱分解と酸化による劣化を防ぎつつ、みかんを粉末・成分水・オイルに分離できる「水ゼクター方式 真空乾燥処理装置」を導入した。
  • 真空乾燥装置の導入により、みかんの皮を粉末、成分水、オイルに分けて活用できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アルノ
所在地福岡県 八女市
業種食料品製造業
技術分野デザイン,材料製造プロセス,複合・新機能材料
従業員数30人
資本金1,020万円
設立2002年

事業の背景

健康志向の高まりから蜂蜜の需要が増え、インターネット上のオンラインショップで全国の顧客から注文を受け、毎年確実に売上を伸ばしている。料理サイトでのレシピ紹介や砂糖の代わりに蜂蜜を使う動きも需要を広げている。同社は蜂蜜に果物や野菜をブレンドした付加価値の高い商品開発に力を入れてきた。地元八女の特産品である糖度の高い立花みかんを使う商品開発を企画した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術規格外や出荷調整で廃棄されるみかんの皮を活用した機能性商品を開発したいが、皮は通常捨てられている。
  • コスト・採算粉末化など自社でできない工程を外注しており、新商品開発を進めるほど外注コストが膨らむ。
  • 生産能力外注に頼っていた工程を自社で内製化できる生産体制が必要で、開発スピードも上げたい。

やったこと

熱分解と酸化による劣化を防ぎつつ、みかんを粉末・成分水・オイルに分離できる「水ゼクター方式 真空乾燥処理装置」を導入した。この装置は高速水流で真空状態を作り、35〜40℃の低温で沸騰・蒸発させて固体と液体を効率的に分離し、成分を100%回収できる。導入に先立ち他の乾燥機械も検討したが、熱分解や酸化、凍結による細胞破壊、自然乾燥の太陽光による劣化などの難点があり、真空乾燥を選んだ。分離した粉末、成分水、オイルをそれぞれ商品化に向けて検証した。粉末は苦味成分があり味の向上を研究中だが、他の果物や野菜の粉末は蜂蜜との相性が良くセット商品の原型を得た。

  • 加工機水ゼクター方式 真空乾燥処理装置

新しい製品・サービス:みかん粉末入り蜂蜜、みかんパウダー、果物や野菜の粉末を組み合わせた朝食用・ヨーグルト用・パンケーキ用・料理研究用のセット商品、成分水を使った機能性商品、みかんの香りを生かしたキャンドル用オイル。

事業の効果

真空乾燥装置の導入により、みかんの皮を粉末、成分水、オイルに分けて活用できるようになった。外注に頼っていた粉末化などの工程を自社で内製化でき、新商品開発コストを下げるとともに開発スピードを加速できる見込みである。粉末は他の果物や野菜の粉末とのセットとして蜂蜜との相性が良く、商品の原型が得られた。また、地域の企業と連携して野菜の廃棄物の粉末化にも取り組んでおり、地域興しにもつながる。

今後の展望

当初3年程と見込んでいた商品化は、みかんの収穫時期や実験期間の制約から5年後の商品化へ計画を修正した。来年度はみかんと蜂蜜を合わせたゼリーの開発を進める計画である。

事業者の声

「地元である八女に貢献したい」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。