ものづくり補助金平成26年度農業、林業佐賀県

親子共同の牧場体験を通して「命の大切さ」を学ぶ酪農教育フル体験サービスの提供

有限会社風配高原ファーム

この事例のポイント

  • 熱を加えすぎて牛乳本来の品質を損なう問題があった。
  • 低温殺菌機パステライザーの仕様およびオプション等を選定し、最も条件に見合った購入先を決定した。
  • 殺菌工程の監視プログラムにより安全性と衛生面が向上し、熱による牛乳本来の品質低下がなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社風配高原ファーム
所在地佐賀県 太良町
業種農業
従業員数6人
資本金400万円
設立1996年

事業の背景

当社は酪農教育ファーム認証牧場「風の牧場」を運営し、乳搾りや食育講話などの体験サービスを提供してきた。国内の牛乳消費量は1996年をピークに、人口減少や少子高齢化、飲料市場の多様化などから減少傾向で推移している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度熱を加えすぎて牛乳本来の品質を損なう問題があった。
  • 新製品・新技術断片的な体験にとどまり、牛の世話から牛乳を使った料理実習までを通したトータルな体験を提供できていなかった。
  • 生産能力牛乳の試飲や料理実習に必要な衛生的で安全な牛乳を提供する体制が不足していた。

やったこと

低温殺菌機パステライザーの仕様およびオプション等を選定し、最も条件に見合った購入先を決定した。2016年にパステライザーを鹿島本社に導入し、検収を行った。殺菌工程を常に監視するプログラムが組み込まれており、安全性と衛生面に優れている。3回にわたり試作を行い、佐賀県環境科学検査協会へ検査サンプルを提出して問題ないことを確認した。新サービスメニュー「酪農教育フル体験サービス」を確立するため、アカデミー工房横にキャンプスペースを確保し施設の充実を図った。

加工機低温殺菌機パステライザー

新しい製品・サービス:酪農教育フル体験サービス

事業の効果

殺菌工程の監視プログラムにより安全性と衛生面が向上し、熱による牛乳本来の品質低下がなくなった。タンパク質の熱変性やビタミンの熱分解を抑え、衛生面を確保しつつ高品質の牛乳を製造できるようになった。牛の世話・乳搾りから牛乳を使った料理実習までを含むトータルな体験プログラムが実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組との一貫性は読み取れず、牛乳消費減少を背景に新サービス確立を目的とする記述のみで、経営戦略上の位置付けは書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客は佐賀県内60%、県外40%と示され、学校関連や地域子供団体が中心とあり、外部環境との関係は一部読み取れますが、強み・弱みの分析は薄いです。

  • 課題の認識と解決3

    牛乳消費量の減少や体験の断片化という課題認識と、パステライザー導入による対応は書かれていますが、高付加価値化の数値的な見通しは示されていません。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員6人と記載がある程度で、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述はわずかにうかがえるのみです。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    牛の世話から料理実習までのフル体験という価値や、学校・地域団体が顧客である点、若年ファミリー層を狙う方針が具体的に書かれています。

  • 事業化までの道筋4

    3回の試作と佐賀県環境科学検査協会への検査依頼、検査結果の確認、今後の認知度向上策など、遂行方法と課題解決の流れが具体的に示されています。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    酪農教育ファーム認証牧場は九州内31カ所、佐賀県内2カ所とあり希少性はうかがえますが、高水準の高価格化を図る記述は薄いです。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    牛乳消費量の減少や食育の必要性を背景としており、雇用や需要創出など国が補助する積極的理由は限定的にしか書かれていません。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    殺菌工程を監視するプログラムやSNS発信は記載がありますが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は明確ではありません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    太良町の牧場で地域の資源を活かし、近隣旅館や観光施設との連携を計画する点は読み取れますが、雇用や地域成長への定量的記述はありません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在の顧客は佐賀県内60%、県外40%で、学校関連や地域子供団体が大半である。今後は九州から関東地域の若年ファミリー層(20〜40歳代)を新たな顧客層として取り込みたいと考えている。定期的なアンケートやHP・SNSでの情報発信、近隣旅館や観光施設、旅行会社との連携により利用客数を増やす計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。