ものづくり補助金平成26年度建設業長崎県

IT 技術を活用した門型1軸ドリルマシーンを導入し、ジャストインタイムを実現

株式会社ケンコー

成果孔あけ加工時間は50%削減された。

この事例のポイント

  • 孔あけ加工の一部を外注しており、外注先の工程に左右されて納期ズレが生じ、自社工程に遅延が出ていた。
  • 門型1軸ドリルマシーンを導入し、孔あけ加工を外注から内製化した。
  • 孔あけ加工時間は50%削減された。一度にセットできる鋼板が増え、鋼板加工速度が大きく上がったことで孔あけ加工時間は50%減った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ケンコー
所在地長崎県 西彼杵郡時津町
業種職別工事業
技術分野機械制御,情報処理
従業員数107人
資本金9,500万円
設立1968年

事業の背景

株式会社ケンコーは長崎県内で最上位の国土交通大臣Hグレードを取得している鉄骨製作会社で、県内では3社のみの取得企業の一つである。鋼材を仕入れて建築物の柱・梁に加工し、建設現場で施工まで行う。高層ビルに用いる鉄骨の許容加工誤差は2mm以内と厳しく、加工技術と精度が求められる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程孔あけ加工の一部を外注しており、外注先の工程に左右されて納期ズレが生じ、自社工程に遅延が出ていた。
  • 品質・精度外注時に設計図面から作成する孔あけ型紙で、型紙製作ミスによる不良品の発生や型紙製作漏れによる欠品が起きていた。
  • コスト・採算外注に頼る工程があるため、部材の納期は約2週間かかり、工程短縮による競争力強化が必要だった。

やったこと

門型1軸ドリルマシーンを導入し、孔あけ加工を外注から内製化した。設計CADで作成した図面データを、データバンクシステムによりドリルマシーンへ直接送信する仕組みを整えた。これにより型紙製作工程を省き、型紙製作ミス等による不良品の発生を減らした。機械は実際に扱う作業者の意見を取り入れ、使いやすさなどの観点から選定した。

加工機門型1軸ドリルマシーン
ソフトデータバンクシステム

事業の効果

  • 孔あけ加工時間は50%削減された。
  • 外注費は50%削減された。

一度にセットできる鋼板が増え、鋼板加工速度が大きく上がったことで孔あけ加工時間は50%減った。外注先の都合による納期ズレや工程遅延がなくなり、ジャストインタイムで次の工程に移れるようになったことが大きな成果である。工事全体の工程が組みやすくなり作業効率が大きく向上し、外注費も50%削減された。操作性が上がり労災防止にもつながった。データバンクシステムにより加工ミスやロスが激減し、許容範囲内の精度を実現した。熟練者でなくても一定の教育で扱えるようになり、人材難への対応も期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄骨製作工場を持つ鋼構造物工事業者で、孔あけ加工の内製化が工程改善の取組と位置づけられているが、過去の取組との一貫性までは示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    長崎県内で最上位のHグレードを取得し、県内3社のうちの1社という強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決5

    外注の納期ズレで工程遅延が生じた課題に対し、孔あけ時間50%削減や外注費50%削減という数字つきの成果が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    孔あけ時間50%削減、外注費50%削減、加工誤差2mm以内の目標が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練者でなくても一定の教育で扱えるようになったと述べられているが、人材や事務処理体制の具体的な確保方法は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    Hグレードの精度要求や建設業界の人材難への対応は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入の経緯や機械の操作性検討、データバンクシステムの導入など手順は示されているが、中長期のスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鉄骨加工の内製化は一般的な分野で、高付加価値化・高価格化を図る内容としては示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    建設業界の人材難への対応は触れられているが、国が補助する理由となる波及効果や雇用創出は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    外注費50%削減、孔あけ時間50%削減、型紙製作工程の省略など、投資効果を示す数字が複数示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    設計CADの図面データを直接ドリルマシーンへ通信するデータバンクシステムが導入され、デジタル活用が見られるが、地域やサプライチェーンへの貢献は示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    長崎県内での事業と雇用が示されているが、地域の特性を活かした成長牽引としての記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。