ものづくり補助金平成26年度製造業長崎県

『4inchベンダー用最新制御装置』の導入によるボイラ製作合理化システムの確立

株式会社丸金佐藤造船鉄工所

成果1ボイラあたり8%の時間短縮

この事例のポイント

  • 曲げ加工スピードが遅く、安定した精度の確保が困難なため補正作業が発生している。
  • 最新のACサーボモータ・サーボバルブ、TIF型高速処理コンピュータ、曲げデータ統合管理ソフトを備えた最新制御装置を、九州に2台しかない4inchNCベンダーに導入し、バージョンア…
  • 1ボイラあたり8%の時間短縮。サーボモータにより曲げ加工スピードが上がり、1ボイラあたり8%の時間短縮につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社丸金佐藤造船鉄工所
所在地長崎県 長崎市
業種金属製品製造業
技術分野機械制御,製造環境
従業員数180人
資本金6,000万円
設立1931年

事業の背景

丸金佐藤造船鉄工所は重量物・大型構造物の製造を行い、国内唯一のVLCC(石油タンカー)用補助ボイラの製作メーカーとして2,000缶(機)以上の製作実績を持つ。ボイラ製造の核となるチューブ曲げ加工において既存設備は初期モデルで非効率な作業を余儀なくされていた。2017年に始まるシェールガスの輸出を見据えLNG船の受注が本格化し、タンカーの船腹需要が浮上する。陸上分野でも原子力の代替として火力発電の設備増強が相次ぎ、補修・改造工事が増加傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力曲げ加工スピードが遅く、安定した精度の確保が困難なため補正作業が発生している。
  • 人手・技能曲作業データのバックアップ採取に時間がかかり、作業員も2名必要である。
  • 品質・精度曲作業データ入力時に三次元図形表示がないため入力ミスが発生している。
  • 生産能力データ処理速度が遅い。

やったこと

最新のACサーボモータ・サーボバルブ、TIF型高速処理コンピュータ、曲げデータ統合管理ソフトを備えた最新制御装置を、九州に2台しかない4inchNCベンダーに導入し、バージョンアップを図った。これにより他では真似のできない技術力の確立を目指した。入力したデータは3Dポリゴン表示で目視確認できるようになった。

その他4inchNCベンダー用最新制御装置
ロボットACサーボモータ・サーボバルブ
その他TIF型高速処理コンピュータ
ソフト曲げデータ統合管理ソフト

事業の効果

  • 1ボイラあたり8%の時間短縮
  • 補修作業を40%軽減
  • リードタイムを約33%削減

サーボモータにより曲げ加工スピードが上がり、1ボイラあたり8%の時間短縮につながった。サーボバルブの改良で曲げ加工精度が向上し、油温による精度低下の補修作業も40%軽減できた。結果としてリードタイムを約33%削減し、短納期・量産化への対応も容易になった。3Dポリゴン表示によりヒューマンエラーも撲滅し、大手顧客の信頼を得ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    国内唯一のVLCC用補助ボイラ製作実績2,000缶以上とあり、ボイラ製造の強みは読み取れるが、事業戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    VLCC用補助ボイラ製作メーカーとして2,000缶以上の実績、九州に2台のみの4inchNCベンダーを強みとして挙げ、競争優位性が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    曲げ加工の補正作業、データ処理速度、二名必要な作業などの課題を挙げ、導入で1ボイラあたり8%の時間短縮、リードタイム約33%削減と効果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    目標値は示されていないが、導入後の実績として時間短縮8%、補修作業40%軽減、リードタイム約33%削減が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    作業員が2名必要だった課題は述べられているが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手顧客の信頼を得ているとあるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けについての記述は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入による効果は書かれているが、中長期の課題検証や遂行スケジュールについての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    4inchNCベンダーは九州に2台しかない設備で、他では真似のできない技術力の確立を目指すと書かれ、高水準の付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    LNG船の受注本格化や火力発電設備増強を背景とした需要増に触れているが、波及効果や雇用創出についての記述は薄い。

  • 費用対効果3

    時間短縮やリードタイム削減の効果は数字で示されているが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dポリゴン表示による入力データの目視確認でヒューマンエラーを撲滅したとあり、デジタル技術の活用は読み取れるがサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    造船・プラント分野の需要増に触れているが、日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及2

    長崎県長崎市の拠点や県内外の取引に触れているが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。