ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業大分県

高齢者・障がい者の在宅生活を可能とする「ワンルームケア」の推進

株式会社あわや

この事例のポイント

  • 在宅での生活が可能な要介護者でも、入所や入院をするしかないと思い込んでいる状況がある。
  • 今回の補助事業では、自社の事業所をショールームとするため、県内の3事業所に介護用の天井走行リフトを設置した。
  • ショールームとして県内3カ所に天井走行リフトを設置したことで、顧客が製品を実際に体験できる場所が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社あわや
所在地大分県 竹田市
業種その他の小売業
従業員数35人
資本金1,000万円
設立1955年

事業の背景

あわやは平成15年に福祉用具の貸与事業を始め、19年に豊後大野市、25年に大分市に中央事業所を開設して地域密着型の福祉事業の拠点を広げてきた。もともとは金物販売の会社で、各分野の職人との付き合いがあったため、手すりの設置や段差解消などの工事関係の要望にも対応できる。今後の人口減少が予測される中で、介護業界の人手不足の解決も課題となっていた。日本では、リフトを使って家の一室で介護する方法は吉州や欧州では一般的だが、国内の事例はまだ少ない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他在宅での生活が可能な要介護者でも、入所や入院をするしかないと思い込んでいる状況がある。
  • 人手・技能医療機関や介護福祉施設は人手不足に悩んでおり、少ない職員での介護は患者にも負担を強いている。
  • 販路・情報発信リフトを使った介護の使用感や利点を実際に体験できる場所が少なく、顧客に製品を知ってもらう機会が限られていた。

やったこと

今回の補助事業では、自社の事業所をショールームとするため、県内の3事業所に介護用の天井走行リフトを設置した。多くの顧客が製品を実際に体験できる場所を確保し、従業員に対しても製品知識、リフトの機能、操作について周知徹底を図った。あわせて、病院関係者、施設関係者、ケアマネージャーなどの在宅介護従事者を対象に「抱え上げない介護セミナー」を開催した。セミナーは平成29年6月に竹田市、同年10月に豊後大野市で行い、30年8月には大分県社会福祉介護研修センターと共催した。

  • その他介護用リフト天井走行リフト

新しい製品・サービス:ワンルームリフトケア

事業の効果

ショールームとして県内3カ所に天井走行リフトを設置したことで、顧客が製品を実際に体験できる場所が整った。従業員も製品知識や操作方法を共有できるようになった。納入先の病院や施設では、2人で行っていた介助が1人で済むようになり、入浴時間の短縮などの効果が表れている。セミナーを通じて、リフトを導入する意義や使い方を在宅介護従事者に伝えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成15年の福祉用具貸与開始から19年・25年の事業所開設など過去の取組の延長として、ケアリフォーム事業が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    金物販売の会社が職人との付き合いを活かし工事要望に対応できる強みが記載されているが、市場規模などの外部環境の数字は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    介護人手不足や在宅移行の課題が示され、リフトで2人介助が1人で済み入浴時間が短縮した効果も書かれているが、付加価値化の定量目標はない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    補助事業を担う体制について、社員35名や県内3事業所、セミナー共催の実績が記載されているが、事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ショールームで体験できる使用感や、2人介助が1人で済む効果など、顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    ショールーム設置やセミナーの開催計画、自治体のモデル施設への展開など今後の進め方は示されているが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本国内の事例はまだ少ないワンルームリフトケアと説明され、天井走行リフトの導入は新しい分野と読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    厚生労働省の施設から在宅への方針に沿い、在宅生活の継続や地域での介護の普及に資する点が示されている。

  • 費用対効果2

    入浴時間の短縮や2人介助が1人になる効果はうかがえるが、補助金投入額に対する費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ワンルームリフトケアは地域での介護を支えるが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はわずかにうかがえる程度である。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    在宅介護への移行という政策方向との関連はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    大分県竹田市・豊後大野市・大分市など地域密着で事業所を広げ、自治体のモデル施設とも連携していることが読み取れる。

今後の展望

大分県は30年4月にモデル施設を中心にノーリフティングケアへ取り組む方向性を打ち出し、今年度はさらに6か所の施設で取り組みを計画している。同社は周辺自治体や医療機関とともに在宅でのリフトケアの普及を目指す。

  • 目標:介助人数 2人→1人

事業者の声

周辺自治体、医療機関などとともに利用者の理解を深め、在宅でのリフトケアの普及を実現したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。