ものづくり補助金平成26年度製造業鹿児島県

最新型自動製麹装置の導入による安定的生産及び品質強化と萬膳原酒「流鶯」の復刻

有限会社万膳酒造

成果製造能力 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 既存設備では麹を1日あたり150kgまでしか製造できず、製造量を増やす必要があった。
  • 最新型河内式製麹装置を導入し、麹の生産量を増やした。
  • 製造能力 1倍→2倍。麹と充填打栓の処理能力が上がり、製造能力は2倍、製品になるまでのスピードは10倍以上になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社万膳酒造
所在地鹿児島県 霧島市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境,材料製造プロセス
従業員数5人
資本金1,000万円
設立1996年

事業の背景

霧島の山中で、伝統的な甕壺仕込みや木樽などにこだわって本格焼酎を製造してきた。焼酎造りの要であるさつまいもは鮮度が命である。より多くの方に製品を手にとってもらうため製造量の拡大が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存設備では麹を1日あたり150kgまでしか製造できず、製造量を増やす必要があった。
  • 人手・技能充填や打栓に機械化されていない工程があり、一度に処理できる量が少なく蔵人への負担が大きかった。
  • 品質・精度機械に頼る部分が増えると、これまでと同様の品質を維持できるのかという不安があった。

やったこと

最新型河内式製麹装置を導入し、麹の生産量を増やした。フレキシブル充填打栓機を導入し、充填や打栓の処理を速くした。これにより製造能力と処理速度を高め、蔵人の負担を軽減した。その結果、仕込みなど製造の心臓部に注力できるようになった。人気がありながら廃番となっていた萬膳原酒「流鶯」を、さらに純度を高めて復刻させた。

加工機最新型河内式製麹装置
加工機フレキシブル充填打栓機

新しい製品・サービス:萬膳原酒「流鶯(るおう)」の復刻版

事業の効果

  • 製造能力 1倍→2倍
  • 製品になるまでのスピード 1倍以上→10倍以上
  • 復活した流鶯は年間約3,000本程をコンスタントに全国に出荷している

麹と充填打栓の処理能力が上がり、製造能力は2倍、製品になるまでのスピードは10倍以上になった。衛生面と品質面も強化された。蔵人の負担が軽減され、仕込みや蒸留に労力を割けるようになり品質向上にもつながった。復刻した流鶯は年間約3,000本を全国に出荷している。売上は微増ながら年々右肩上がりで推移している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の焼酎製造と伝統的な仕込み・甕壺製法を大切にする姿勢は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    焼酎消費減少の中でも売上が年々右肩上がりで、流鶯を年間約3,000本出荷している点から強みはうかがえるが、競争優位の分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    麹の生産量が1日150kgまでという課題を示し、製造能力2倍・製品化までのスピード10倍以上という具体的な改善効果を計画に結びつけている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製造能力2倍、製品化スピード10倍以上という目標と実績は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員5名で蔵人の負担軽減に触れているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記載はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    復刻版「流鶯」を年間約3,000本出荷し選ばれていると実感している点や、アメリカ・韓国への輸出が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    海外の衛生認証取得を目指すなど今後の展開は示されているが、スケジュールや課題解決の方法は明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    廃番となっていた萬膳原酒「流鶯」を復刻し、同分野で純度を高めた高付加価値品として位置付けている点が具体的に読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    焼酎業界全体を盛り上げ次世代へつなぐという方向性はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の具体的数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    製造能力2倍・スピード10倍という効果は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    河内式製麹装置などの機械化で衛生面や品質面を強化したとあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外への輸出拡大や焼酎と食の場づくりに触れるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及3

    霧島の山中という環境と甕壺・木樽を使う伝統製法を活かしている点は読み取れるが、地域の雇用や成長への効果は数字で示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

焼酎業界全体を盛り上げていきたい。現在アメリカと韓国に輸出しており、今後も増える予定である。世界基準の衛生認証の取得を目指す。焼酎と食の相性を楽しめる場を提供し、次世代へつなぎたい。

事業者の声

当蔵は霧島の山の中という、ゆったり・どっしりとした酒を仕込める環境で本格焼酎を製造しております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。