ものづくり補助金平成25年度製造業栃木県

首都圏・海外市場をターゲットとする新鮮で若々しい清酒の開発

株式会社外池酒造店

成果作業人数 4人→3人

この事例のポイント

  • 全国的に日本酒離れが進む中、地元での清酒の販売に苦戦している。
  • 首都圏の若者や海外市場への販路拡大を目指し、原料処理や低温貯蔵、急速加熱殺菌冷却など鮮度を保つ工程を強化した。
  • 作業人数 4人→3人。泡洗米機により洗米作業が省力化され、プレートヒーターにより一括加熱殺菌を前年12月から始められ熟成も早く始められるよう…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社外池酒造店
所在地栃木県 益子町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1957年

事業の背景

当蔵元は益子の地で地酒を醸しているが、全国的な日本酒離れの中で地元での清酒販売に苦戦していた。マーケット動向を意識した競争力のある商品づくりが欠かせなくなり、首都圏の酒販店を通じたコアな日本酒ファンへの売り込みや海外への販路拡大を図るため、営業力を強化してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信全国的に日本酒離れが進む中、地元での清酒の販売に苦戦している。
  • 販路・情報発信首都圏や海外への販路を拡大するため、競争力のある商品づくりが欠かせなくなっている。
  • 品質・精度鮮度感のある清酒を安定して造るため、原料処理や低温貯蔵、加熱殺菌などの工程を強化する必要があった。
  • 人手・技能洗米作業を手作業で行っており、4人がかりで省力化が求められていた。

やったこと

首都圏の若者や海外市場への販路拡大を目指し、原料処理や低温貯蔵、急速加熱殺菌冷却など鮮度を保つ工程を強化した。導入した設備は、泡洗米機、プレートヒーター、醪圧搾濾過機、除湿器の4品目である。泡洗米機は従来手作業で行っていた洗米作業を機械化した。プレートヒーターは冬季に醸造した清酒をタンクごとに一括加熱殺菌できるようにし、従来の4月より約4カ月早い前年12月から作業できるようになった。醪圧搾濾過機は、従来の圧搾機で生じていた澱の混入を改善し、酒粕を機械の袋から除去する作業時間を約1割短縮した。除湿器(2台)は蔵内の湿度を調整し、結露とカビの発生を減らした。

加工機泡洗米機
加工機プレートヒーター
加工機醪圧搾濾過機
その他除湿器

新しい製品・サービス:芳醇な味と香りの若々しいキレのある清酒(特定名称酒)

事業の効果

  • 作業人数 4人→3人
  • 一括加熱殺菌の開始時期 4月→12月
  • 酒粕を機械の袋から除去する作業時間が約1割短縮できた。

泡洗米機により洗米作業が省力化され、プレートヒーターにより一括加熱殺菌を前年12月から始められ熟成も早く始められるようになった。醪圧搾濾過機により澱の混入が改善され澱引き工程が軽減し、除湿器により結露とカビが減り水滴除去の清掃回数も減って品質向上に寄与した。社内官能検査で良好な評価を得られる品質となり、量産化も実現して首都圏や海外市場への販路拡大に貢献している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去から外部環境や顧客ニーズを意識した酒造りに取り組んできたとあるが、事業計画上の位置づけは具体的に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    首都圏の酒販店経由の売り込みや海外10カ国への出荷、全米日本酒歓評会での受賞など、市場と自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    地元での販売苦戦という課題を認識し、鮮度を保つ工程強化で首都圏・海外向け量産化につなげたと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    販路拡大は目的として書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値、数値目標は記載されていない。

  • 事業を進める体制3

    専門機関のアドバイスを仰いだと書かれるが、人材や事務処理体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    特定名称酒や新ブランド「望bo:」「外池AUTHENTIC」、国際コンテストの評価など、製品価値と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    冬季の一括殺菌を4月から約4カ月前倒しするなど工程は示されるが、中長期の検証や遂行スケジュールは十分に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    国内外の40タイトル以上の受賞や世界酒蔵ランキング4位など、同分野で高水準の品質を目指す姿勢が具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    観光酒蔵として年間約7万人が訪れ、クールジャパン戦略や益子焼との相乗効果に触れるが、波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    酒粕除去作業が約1割短縮、ベテラン4人から3人への省力化などの効果はあるが、投資額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    除湿器や洗米機などの設備導入は書かれるが、先端的なデジタル技術や地域・サプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    益子の地酒として地域資源の益子焼との連携や観光酒蔵の運営、益子観光協会の会長職など地域特性を活かす姿勢が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。