ものづくり補助金平成26年度製造業鹿児島県

鰹節の粉砕加工による、安心安全な「粉末だしとだしパック」の製造技術

有限会社地島商店

成果製造量 1倍(年間)→1.2倍(年間)

この事例のポイント

  • 粉末だしやだしパックなど手軽に使える商品の需要が伸びており、鰹節の需要拡大の好機だったが、削り節メーカーに粉砕加工できる設備がなく市場に参入できずにいた。
  • 粉砕機、マグネット付き分級機、混合機、自動充填機、チェッカー、コンベア式電動シーラーなどを導入し、粉砕加工からパック充填までを自社で行えるようにした。
  • 製造量 1倍(年間)→1.2倍(年間)。粉砕加工からパック充填までを自社で行えるようになり、鰹節を使った高付加価値な粉末商品を供給できる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社地島商店
所在地鹿児島県 指宿市
業種食料品製造業
技術分野製造環境,測定計測
従業員数25人
資本金900万円
設立1973年

事業の背景

当社は昭和48年から指宿市山川で鰹節の製造を行っており、鰹節を削り節メーカーに販売している。削り節メーカーは花かつおを小売用に加工して一般消費者に販売しているが、消費者のニーズはだしを取る手間のかかる花かつおから、手軽に使える粉末や顆粒・だしパックへと急速に変化していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術粉末だしやだしパックなど手軽に使える商品の需要が伸びており、鰹節の需要拡大の好機だったが、削り節メーカーに粉砕加工できる設備がなく市場に参入できずにいた。
  • 生産能力取引先に鰹節を粉末加工できる設備を持つ会社がなく、当社と取引先を取り巻く環境は厳しいものになっていた。

やったこと

粉砕機、マグネット付き分級機、混合機、自動充填機、チェッカー、コンベア式電動シーラーなどを導入し、粉砕加工からパック充填までを自社で行えるようにした。これにより鰹節の風味を生かした高付加価値な粉末商品を供給できる体制を整えた。事業の実施後は、調味料製造を行うグループ会社と共同で最終消費者へのマーケティング調査や新商品開発を行っている。また、鰹節製造の乾燥技術を活かして地元野菜を使った商品の開発も検討している。

加工機粉砕機
加工機マグネット付き分級機
加工機混合機
加工機自動充填機
検査測定チェッカー
加工機コンベア式電動シーラー

新しい製品・サービス:鰹節を粉砕加工した粉末だしとだしパック

事業の効果

  • 製造量 1倍(年間)→1.2倍(年間)

粉砕加工からパック充填までを自社で行えるようになり、鰹節を使った高付加価値な粉末商品を供給できる体制が整った。粉末商品の需要は好調で、削り節メーカーやグループ会社の商品をOEMで手掛けている。化学調味料無添加であることが健康志向の消費者に支持されている。端材の微粉末化の受託など設備を活用した事業の多角化も進めている。HACCPを取得し、今後はハラル認証の取得も目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    鰹節製造を昭和48年から営み、荒節を粉砕する新規事業へ展開したと読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    削り節メーカーに粉砕設備がなく参入できなかった市場環境を踏まえ、粉末だし需要を取り込む具体的な強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    手間のかかる花かつおから粉末や顆粒・だしパックへの需要変化を課題として捉え、粉砕からパック充填までの設備導入で解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製造量が年間約1.2倍のペースで増加中とあり目標値の方向性はあるが、補助事業後の付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員25名や取締役の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な説明は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    化学調味料無添加で健康志向の顧客に支持されていること、粉末商品の需要が好調であることなど、選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    マーケティング調査に基づく新商品開発や海外展開、HACCP取得、ハラル認証取得の目指しが書かれ、中長期の方向性は読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    粉末だしは需要が伸びているものの、無添加で健康志向向けという差別化はあるが、分野の普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    地元の鰹節製造を維持し、地元野菜を使った商品開発を検討するなど地域への波及がうかがえるが、雇用や経済波及の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額や付加価値額、生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果はわずかにうかがえるのみである。

  • イノベーションへの貢献2

    グループ会社と共同で消費者調査や新商品開発を行う連携はあるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの記載は乏しい。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    海外展開やHACCP取得に触れており、需要拡大の方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換に言及した記載はない。

  • 地域経済への波及4

    指宿市山川の地元で鰹節を製造し、荒節の粉砕で新規事業を立ち上げ、地元野菜商品の開発も検討するなど地域特性を活かしている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はハラル認証の取得を目指し、より多くの消費者に安心して選んでもらえるよう努めていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。