ものづくり補助金平成26年度製造業鹿児島県

生産工程の内製化によりリードタイム短縮とコスト削減を実現する

株式会社フジ技研カゴシマ

成果加工精度 0.2mm→0.05mm

この事例のポイント

  • 検査治具の製作では、生産工程の外部依存が大きく、リードタイムが長いことが課題だった。
  • 生産工程を見直して組織を再編し、新たに両頭フライス盤を導入した。
  • 加工精度 0.2mm→0.05mm。6F材の加工を社内で行えるようになり、材料費を30%削減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フジ技研カゴシマ
所在地鹿児島県 曽於市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数54人
資本金3,000万円
設立1998年

事業の背景

株式会社フジ技研カゴシマは、三重県の自動車試作会社である株式会社フジ技研の100%子会社として平成10年に創業した。主要業務は自動車用検査治具の設計・製作で、主要な自動車関連企業から受託している。自動車は1台あたり約2万点の部品からなり、金型などで成型された部品の寸法管理には検査治具が使われるため、治具には品質と作業性の高さが求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程検査治具の製作では、生産工程の外部依存が大きく、リードタイムが長いことが課題だった。
  • コスト・採算材料の調達と加工にかかる費用が高く、コストを下げる必要があった。
  • 品質・精度素材の加工精度は±0.2mmにとどまっていた。

やったこと

生産工程を見直して組織を再編し、新たに両頭フライス盤を導入した。両面同時研削技術を構築し、6F材の加工を社内で行うようにした。従来は黒皮材を購入して6F材に加工していた工程を内製化し、材料費の削減と納期短縮を図った。加工精度は±0.2mmから±0.05mmへ向上した。

加工機両頭フライス盤

事業の効果

  • 加工精度 0.2mm→0.05mm

6F材の加工を社内で行えるようになり、材料費を30%削減した。納期は3日間短縮できるようになった。素材の加工精度も±0.2mmから±0.05mmへ向上した。これらによりリードタイム短縮とコスト削減を実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組として分業化や組織再編、両頭フライス盤の導入が書かれ、自動車検査治具の設計製作という事業の一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    主要自動車関連企業からの受託や高い信頼性、三次元測定機の保有が書かれているが、市場動向との関係は述べられていない。

  • 課題の認識と解決4

    黒皮材の社内加工で材料費30%削減と3日間の納期短縮、精度±0.2mmから±0.05mmへの向上が数字で示され、課題と効果が対応している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    材料費30%削減や3日間の納期短縮、精度向上の数値が実績として示されているが、賃上げや付加価値の目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員54名や一連の工程を自社完結できる体制はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    自動車部品の検査治具を中心とした設計製作と高い信頼性が書かれ、顧客や選ばれる理由はある程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の取り組みとして在庫材製作のための社内設計標準化と短納期化が書かれ、スケジュールは示されていないが方向性は明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    自動車用検査治具の内製化という分野で、高水準の高付加価値化を図る記述はうかがえるが、新市場性を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    材料費30%削減や3日間の納期短縮の効果は読み取れるが、補助金額に対する費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    three-dimensional data活用や三次元測定機の保有が書かれ、デジタル活用はあるがサプライチェーンへの貢献までは示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    三重県やタイ、インドネシアにグループがあることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出の説明は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

在庫材料を製作できるよう社内設計の標準化を進め、さらなる短納期化を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。