ものづくり補助金平成25年度製造業東京都

複合マシニングセンタと画像検査装置の導入による加工領域の拡大

株式会社上田製作所

成果アルミ部品の売上比率 0%→4%

この事例のポイント

  • 複雑形状のアルミ鍛造部品を高品質で加工できなかった。
  • 複合マシニングセンタのファナック製『ロボドリルα-D21LiA5』を導入し、アルミ鍛造からの複雑形状を高品質で加工できるようにした。
  • アルミ部品の売上比率 0%→4%。画像検査装置の導入により寸法を正確に測定でき、ヒューマンエラーによる測定ミスがなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社上田製作所
所在地東京都 東京都大田区
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数45人
資本金3,000万円
設立1953年

事業の背景

売上の半分はスイッチ、もう半分はNC旋盤やマシニングセンタによる金属加工となっている。保有設備は工作機械45台、検査機や測定器26台である。昭和57年にいすゞ自動車から直納指定工場に認定され、以来継続している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力複雑形状のアルミ鍛造部品を高品質で加工できなかった。
  • 品質・精度寸法を社内で画像測定できず、ヒューマンエラーによる寸法測定ミスが起きていた。
  • 新製品・新技術アルミの売上はなく、新たな加工分野として受注を広げる必要があった。

やったこと

複合マシニングセンタのファナック製『ロボドリルα-D21LiA5』を導入し、アルミ鍛造からの複雑形状を高品質で加工できるようにした。キーエンス製の画像検査装置『IM-6700』も導入し、社内で画像による寸法測定を可能にした。設備導入後、大手オートバイメーカーのエンジン保護部品を試作から量産まで受注し、転んだ際に潰れにくい強度を出す厚さを探るため、メーカーと試作を繰り返した。

加工機ロボドリルα-D21LiA5
検査測定IM-6700

新しい製品・サービス:アルミ鍛造からの複雑形状部品の加工

事業の効果

  • アルミ部品の売上比率 0%→4%

画像検査装置の導入により寸法を正確に測定でき、ヒューマンエラーによる測定ミスがなくなった。複合マシニングセンタの導入で、外観の美しさも求められる高品質な製品の加工が可能になった。これにより高速鉄道の部品やオートバイのエンジン保護部品など新規受注につながった。アルミ加工は売上の4%程度まで育ち、試作から量産まで安定した品質で供給できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和57年以来いすゞ自動車へ直納を続けている点から、既存の取引実績との一貫性はうかがえる。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    いすゞの一次サプライヤーであり続けている品質力が強みと書かれ、アルミ受注の拡大も挙げられている。市場動向の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    アルミ売上が設備導入前の0%から現在4%程度になり、目標10%と書かれている。課題認識の詳細は限定的。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    アルミ売上比率を4%から10%へ増やす目標が示されている。付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    導入から約4年、3台のロボドリルを20代の若手社員が任されていると書かれ、体制の一端はうかがえる。事務処理能力は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高速鉄道のリクライニングシート部品やオートバイのエンジン保護部品など、受注先と用途が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望としてアルミ受注拡大が述べられているが、遂行方法やスケジュールの記載は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    複雑形状のアルミ加工や高品質加工への挑戦は書かれているが、分野の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    高速鉄道やオートバイ部品の新規受注に触れているが、波及効果や雇用創出の記載は見られない。

  • 費用対効果2

    ヒューマンエラーによる寸法測定ミスがなくなったと書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    画像寸法測定の導入が述べられているが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大田区の事業者であることは住所から分かるが、地域特性を活かした付加価値創出の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

アルミの受注をさらに増やし、売上の10%を目標としている。いすゞ自動車の一次サプライヤーとして培った品質力と技術力を強みに、新たな挑戦を進める考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。