ものづくり補助金平成27年度製造業青森県

トンネル窯などの導入による焼成工程の技術を活用した生産性向上

有限会社 二階堂

成果生産数 3,000個/日→12,000個/日

この事例のポイント

  • 手作業中心の生産のため生産量に限界があり、大量受注や大口の引き合いに応えられなかった。
  • 洋菓子部門でニーズの高い商品を対象に、キャタピラオーブンをはじめとする最新機種を導入し、機械化・自動化により生産性向上を図った。
  • 生産数 3,000個/日→12,000個/日。キャタピラオーブン等の併用とライン化により生産能力が4倍に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 二階堂
所在地青森県 青森市
業種食料品製造業
従業員数38人
資本金1,000万円
設立1946年

事業の背景

当社は昭和21年から地域密着型の和菓子・洋菓子やベーカリーの製造・小売業を営んでいる。従来は菓子職人による手作業を中心に生産を行っていた。少子高齢化と人口減少に伴い売上は横ばいの状態が続いている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力手作業中心の生産のため生産量に限界があり、大量受注や大口の引き合いに応えられなかった。
  • 生産能力少子高齢化と人口減少で売上は横ばいであり、日保ちしない生菓子販売だけでは売上減少は避けられないという危機感があった。
  • 新製品・新技術日保ちの良いお土産品を開発して商圏を拡大する必要があった。

やったこと

洋菓子部門でニーズの高い商品を対象に、キャタピラオーブンをはじめとする最新機種を導入し、機械化・自動化により生産性向上を図った。システムデポリーエボリューションⅡ、プレート成型機、カッターミキサーなどを導入し、量産体制を整えた。手作業で行っていた工程をライン化した。「あおもり藍」を使用した藍色の洋菓子という新規性を軸に高付加価値商品を開発した。

加工機キャタピラオーブン
加工機システムデポリーエボリューションⅡ
加工機プレート成型機
加工機カッター
加工機カッターミキサー

新しい製品・サービス:「あおもり藍フィナンシェ」など、あおもり藍を使った藍色の洋菓子・お土産品

事業の効果

  • 生産数 3,000個/日→12,000個/日
  • 撹拌時間 60分→30分
  • システムデポリーエボリューションⅡとプレート成型機の導入により、型に絞る手間がかからず1/5の時間短縮

キャタピラオーブン等の併用とライン化により生産能力が4倍に向上した。カッターミキサーにより材料の事前処理が不要になり撹拌時間が半分になった。プレート成型機の導入で型に絞る手間が減り作業時間が1/5に短縮された。熟練職人の勘に頼らず経験の少ない社員でも対応できるようになり作業効率も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業中心の生産に限界があり大口受注に応えられなかったとの背景があり、機械化で量産体制を整えた流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    日保ちの良いお土産品で商圏を拡大する必要があったと書かれ、県産りんごや「あおもり藍」を使う新規性で高付加価値商品を開発したことが読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    売上は横ばいで生菓子だけでは減少が避けられないという危機感が示され、キャタピラオーブン導入で3,000個/日から12,000個/日へ4倍の生産能力向上と数字で成果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産能力4倍、撹拌時間1時間から30分(1/2)、型絞りの時間1/5短縮と具体的な数値目標・実績が示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練職人の勘に頼らず経験の少ない社員でも対応できるようになったとあるが、補助事業の遂行体制や人材配置の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    「あおもり藍」を使った藍色の洋菓子という新規性、大手航空会社や百貨店での取り扱いなど、製品の価値と選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として藍を使った商品強化や首都圏販路開拓、HACCP取得のためのX線導入検討が書かれているが、遂行スケジュールや課題解決方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    「あおもり藍」を使った藍色の洋菓子という新規性で、同分野で高付加価値化を図っていることが具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の県産品を活用したお土産品で商圏を拡大する点はうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    生産能力4倍や時間短縮の効果は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加の費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新機種の機械化・自動化による生産性向上はうかがえるが、先端デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    青森県産のりんごや「あおもり藍」を活用し、地域の特性を活かした高付加価値商品を開発していることが具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

「あおもり藍フィナンシェ」は大手航空会社の新ジャパンプロジェクトに採用され、ファーストクラス用に試作品を提案している。今後は藍を使ったお土産品を強化し、首都圏の大手百貨店への卸を通じて販路を開拓する予定。HACCP取得のためX線異物混入検知の導入も検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。