ものづくり補助金平成27年度製造業福島県

動物用医薬品製造設備導入による省力化と安定供給への対応

三宝製薬株式会社

成果作業員数(1個あたり) 11名→4名

この事例のポイント

  • ピロー包装工程が手作業で行われており、製造フローのボトルネックになっていた。
  • 医薬品製造工程で唯一手作業で行われていたピロー包装を機械化するため、最新鋭型・横型ピロー包装機を導入した。
  • 作業員数(1個あたり) 11名→4名。ピロー包装の機械化により生産力が向上し、長年指摘されてきた課題が解消された。

事業者のプロフィール

事業者名三宝製薬株式会社
所在地福島県 白河市
業種化学工業
技術分野機械制御
従業員数44人
資本金5,400万円
設立1932年

事業の背景

医薬品へのニーズが多様化・高度化し、市場は安定的な拡大傾向にある。当社で製造した医薬品は業界上位クラスの販社へ納品しており、新製品が承認されるたびに売り上げが増えている。先発品の製造・販売が中止され、当社が安定供給を担うケースも出てきた。ピロー包装は1個あたり49.83秒かかり、年間生産個数29万個で約4000時間を要する計算だった。ピロー包装の個数は平成23年の127,356個から平成29年の360,000個へと大きく伸びていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ピロー包装工程が手作業で行われており、製造フローのボトルネックになっていた。
  • 人手・技能納期に対応するため残業や休日出勤のシフトが必要になっていた。
  • 納期・工程連続作業として進められず、滞留在庫が生じていた。
  • 品質・精度限られた狭い場所に各種製品が置かれるため、混入ミスが懸念されていた。
  • 人手・技能他部署のスタッフがサポートに出向くと、本来の業務が疎かになっていた。

やったこと

医薬品製造工程で唯一手作業で行われていたピロー包装を機械化するため、最新鋭型・横型ピロー包装機を導入した。従来は、インクジェットプリンターで印字し(2名)、ピロー袋を型に入れて広げ、PTPシートを袋へ入れてコンテナへ戻し(4~5名)、ヒートシーラーで熱溶着し(1~2名)、重量を確認する(2名)という流れで、延べ9~11人、4983秒を要していた。導入後は、内蔵サーマルプリンターで印字し(1名)、ピローの袋入れを行い、シール溶着は本体機能で行い(1名ずつ)、自動計量(1名)という流れになり、延べ4名、3.0秒となった。

加工機最新鋭型・横型ピロー包装機

事業の効果

  • 作業員数(1個あたり) 11名→4名
  • 所要時間(1個あたり) 50秒→3秒

ピロー包装の機械化により生産力が向上し、長年指摘されてきた課題が解消された。作業員数と所要時間が大幅に減り、ボトルネックが解消された。残業や休日出勤が減り、安全・衛生面のリスクも低減した。省力化できる5~7名のマンパワーは兼務を解けるようになり、本来の業務への専念や別部門への異動が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の外傷用軟膏などを基盤に、ピロー包装機械化を生産増強の流れに位置付けているが、経営戦略上の明確な位置付けは薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    新製品承認による売上増や大手販社への納品拡大を背景にしているが、競争優位の分析は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決5

    1個49.83秒、年間29万個で約4000時間を要する課題を数値で把握し、横型ピロー包装機で約50秒から3秒へ短縮した。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業員数を最大11名から4名へ、所要時間を50秒から3秒へ改善する目標を示し、導入後の結果も記載されている。

  • 事業を進める体制2

    他部署スタッフの応援や兼務の解消に触れるが、補助事業を遂行する体制や人材計画の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    受注個数が12.7万個から36万個へ増えた裏付けや受託製品の安定供給ニーズは読み取れるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    課題検証から機械導入に至る流れは読み取れるが、導入スケジュールや中長期の遂行方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    医薬品製造の手作業工程を機械化した点はうかがえるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医薬品の安定供給への貢献は述べられているが、経済波及や社会インフラとしての国の補助理由は明確でない。

  • 費用対効果3

    残業削減や人員配置の効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ピロー包装の機械化による工程改善はうかがえるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    福島県白河市での誘致企業としての操業は述べられるが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用牽引は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

受託製品の増産と安定供給に全社的に万全の態勢で臨めるようになった。増産を見越して人材確保などの雇用面にも波及効果が広がると見込まれる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。