ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

多品種少ロット生産に対応可能な液体洗剤充填設備の開発・導入。

有希化学株式会社

この事例のポイント

  • 業務用に作っていた洗剤は1トンや20リットルの容器が中心で、300mlや500mlなど少量ボトルの一般消費者向け製品を作るには、それまでの製造設備では対応が難しかった。
  • 大小の容器や粘度の高低など幅広く対応できる充填機を、メーカーと連携して共同開発した。
  • 新しい充填機の導入により、一般消費者向け製品の製造を請け負えるようになり、製造の幅が広がった。

事業者のプロフィール

事業者名有希化学株式会社
所在地新潟県 新潟市
業種化学工業
設立1968年

事業の背景

1968年創業の有希化学は、工業薬品や金属表面処理薬品、食品製造業向けの衛生洗浄剤、醸造・酪農・飲料関連の洗浄品などの製造と洗浄システム構築を手がけ、県内の同業者を牽引してきた。自社で製造から販売まで一貫して行える強みがある。業務用に扱ってきた性能の良い洗浄品を一般の人にも使ってもらえないかと考え、一般消費者向け商品の開発を検討していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術業務用に作っていた洗剤は1トンや20リットルの容器が中心で、300mlや500mlなど少量ボトルの一般消費者向け製品を作るには、それまでの製造設備では対応が難しかった。
  • 生産能力一般消費者向け製品を作るには新しい充填機器などの設備導入が急務だった。

やったこと

大小の容器や粘度の高低など幅広く対応できる充填機を、メーカーと連携して共同開発した。充填ノズルの上下を自由に動かす機能や、充填中に液量を変えられる機能を備え、洗浄ノズルの口に開閉弁を付けて問題を解消した。液体からジェルまで異なる粘度や、スクラブの有無などさまざまなタイプの洗剤を同じ機器で充填できるようにした。薬品によっては使えない金属があるため使用材料も細かく指定し、製造効率を考えて3連式の半自動充填機を完成させた。

加工機3連式の半自動充填機

新しい製品・サービス:一般消費者向けの洗浄製品。カーシャンプー「パーフェクトボディジェル」、布マスク専用洗浄剤「マスクのミカタ」など。

事業の効果

新しい充填機の導入により、一般消費者向け製品の製造を請け負えるようになり、製造の幅が広がった。以前より顧客に合わせた洗浄品の提案ができるようになった。自社開発の一般向け製品は、大手自動車用品ショップでの販売が決まるなど販路が広がった。今後は全国を視野に、PB、OEM、ODMの営業にも力を入れ、販路をさらに拡げたいと考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    業務用洗剤の製造・販売から一般消費者向け製品へ広げる流れが書かれており、既存事業の延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    一般向けは300mlや500mlなど少量ボトルが多いという市場動向と、自社の洗浄剤開発力を結びつけた説明がある。

  • 課題の認識と解決3

    業務用の製造設備では少量ボトルに対応できない課題を認識し、充填機導入で解決したと読み取れる。ただし高付加価値化の数値は示されない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    メーカーと共同開発し、社内で製品開発を行いつつ販促は専門業者へ依頼、将来は自社で担える体制を作りたいとある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    少量容器や多粘度への対応、業務用は品質と価格重視、一般向けはデザインが必要といった顧客ターゲットの違いが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    充填機の機能課題を一つずつ解決し、3連式半自動充填機を完成させ、その後カーシャンプーの販売に至る流れが書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ジェルや粘度の異なる多様な洗剤を同じ機器で充填できる点や、使用材料を指定する高水準の製造工程が書かれている。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    県内で数少ない洗浄剤を開発できる企業として、地域の同業者を牽引してきたとうかがえる記述がある。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟県内で洗浄剤を開発・製造し、県内同業者を牽引してきたという地域での位置付けが書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はさらに販路を拡げていきたいと考えている。最終的には一般消費者向け商品の開発・販売を自社で担える体制を作りたいとしている。

事業者の声

新しい充填機を導入したからこそ、一般向け製品の製造を請け負えるように。製造の幅が広がったおかげで、今まで以上にお客様に合わせた洗浄品の提案ができるようになりました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。