ものづくり補助金平成29年度製造業奈良県

需要拡大が続くアルミ袋包装医薬品の品質および生産性の向上

至誠堂製薬株式会社

この事例のポイント

  • アルミ袋包装工程の大半が作業員の手作業であり、需要拡大に対応できる生産能力が不足していた。
  • アルミ袋用の最新の自動充填包装機を導入した。
  • 人員の再配置により、アルミ袋包装医薬品の製造に加えて他製品を含めた全体的な生産効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名至誠堂製薬株式会社
所在地奈良県 御所市
業種化学工業
技術分野製造環境
設立1917年

事業の背景

医薬品販売の規制緩和により、2009年にコンビニなど一般小売店での取り扱いが始まり、2014年にはインターネット販売が解禁された。その影響でアルミ袋(アルミパウチ)包装の一般医薬品の需要が増加していた。アルミパウチは湿気や酸素を通しにくく遮光性もあり、容器が軽く薄いため医薬品の包装に適しており、今後も需要拡大が見込まれていた。当社はOEM製造・受託製造を主事業としている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力アルミ袋包装工程の大半が作業員の手作業であり、需要拡大に対応できる生産能力が不足していた。
  • 生産能力工程ごとに作業場所を移動する必要があり、全体の生産効率が上がりにくかった。
  • 品質・精度人の手を介する工程があり、錠数不足や異物混入の可能性を抑え、品質のエビデンスを確保することが難しかった。

やったこと

アルミ袋用の最新の自動充填包装機を導入した。この機械は充填、使用期限印字、シーリング、計量、包装検査までを1ラインで行う。これにより製造工程の整理を行い、工程ごとの作業場所の移動をなくした。機械と人員の再配置を行い、アルミ袋包装医薬品だけでなく他製品を含めた全体の生産効率を底上げした。

加工機アルミ袋用自動充填包装機

事業の効果

人員の再配置により、アルミ袋包装医薬品の製造に加えて他製品を含めた全体的な生産効率が向上した。充填以降は人の手を介さずシーリングまで完了するため、錠数不足や異物混入の可能性を極小化できた。その結果、品質のエビデンスを確保できるようになり、品質管理上の大きな成果となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性4

    2000年代初頭から海外輸出を始め、2023年時点で12カ国へ展開しており、海外注力という方針が一貫して示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    「おもてなしの心」や独自の研究開発力が海外で評価されたとあるが、競争優位を数字で裏付ける記述は少ない。

  • 課題の認識と解決3

    アルミ袋包装の大半が手作業だったことを課題として挙げ、需要拡大への対応と生産性向上を目標にしている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産効率の向上は述べられているが、付加価値額や賃上げにつながる具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    機械導入に合わせて機械と人員の再配置を行い、工程を整理したと記されているが、体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    アルミ袋は湿気や酸素を通しにくく軽いという特性と、需要が増えているという市場背景が説明されている。

  • 事業化までの道筋2

    最新の充填包装機の導入を計画したとあるが、導入の時期や工程ごとのスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    アルミパウチ包装医薬品の需要増加は書かれているが、高付加価値化や高価格化についての記述はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    プラスチック使用量の削減による環境負荷軽減や、海外展開サポートへの取り組みがうかがえる程度に記されている。

  • 費用対効果2

    1ラインで工程を完結させ生産効率が格段に向上したとあるが、投資額に対する効果を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    充填から封止までを1ラインで行い人の手を介さない点は示されているが、デジタル技術の活用は明記されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    医薬品販売の規制緩和を背景に、アルミパウチ需要が伸びる市場変化への対応がうかがえる。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も海外輸出事業に注力するとともに、海外事業で得たノウハウを活かして国内の同業他社の海外展開もサポートしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。