ものづくり補助金平成27年度製造業新潟県

高温高圧調理殺菌装置を用いた国産青大豆製品の市場拡大と海外展開

株式会社高口又四郎商店

成果ひたし豆の生産量 1倍→3倍

この事例のポイント

  • ひたし豆の売上が伸び、コンビニストアでの惣菜販売やコラボ商品の提案など今までと異なる業者からも声がかかるようになったが、生産が追いつかなくなっていた。
  • 従来機の最新型である「高温高圧調理殺菌装置」を導入した。
  • ひたし豆の生産量 1倍→3倍。高温高圧調理殺菌装置の導入により、ひたし豆の生産量が従来の3倍になり、生産が追いつかない課題が解消へ向かった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社高口又四郎商店
所在地新潟県 新潟市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス,情報処理,製造環境
設立1945年

事業の背景

1945年創業の漬物・惣菜製造会社で、野菜の仲卸から始まり、浅漬けを中心とした漬物製造へ移行した。下越地方では早くから漬物製造を始め、東北へも配送していた。首都圏からの参入により売り場が縮小したため、国産青大豆を使った「ひたし豆」で販路拡大を狙った。現在はひたし豆のほか昆布巻き、棒鱈などの惣菜をメインに事業を行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ひたし豆の売上が伸び、コンビニストアでの惣菜販売やコラボ商品の提案など今までと異なる業者からも声がかかるようになったが、生産が追いつかなくなっていた。
  • 新製品・新技術狙っていた海外への販路拡大は、ひたし豆の賞味期限が3ヶ月程度と短く、海外へ輸出するには不十分な期間だと判明した。
  • 品質・精度商品を長持ちさせるための殺菌方法が課題であった。

やったこと

従来機の最新型である「高温高圧調理殺菌装置」を導入した。殺菌効果に加え時間短縮も見込まれるため、ものづくり補助金を活用して導入した。導入後は温度を微調整し、機械内の温度を均一に保つことで、商品をムラなく殺菌できるようになった。また、機械導入とは別に紫外線焼けしない海外用のフィルムパックも開発した。

加工機高温高圧調理殺菌装置

新しい製品・サービス:紫外線焼けしない海外用のフィルムパック

事業の効果

  • ひたし豆の生産量 1倍→3倍
  • 雑菌数 300個/g→10個/g

高温高圧調理殺菌装置の導入により、ひたし豆の生産量が従来の3倍になり、生産が追いつかない課題が解消へ向かった。温度を微調整して機械内の温度を均一に保つことで、商品をムラなく殺菌できるようになり、商品の質も向上した。雑菌数が1g当たり300個から10個へ減少したことで賞味期限の延長が可能となり、海外への販路拡大の見通しも立った。さらに紫外線焼けしない海外用フィルムパックを開発し、従来のアルミパックに代わり海外への販路拡大を進める予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例では浅漬けから惣菜・ひたし豆へ主力を移してきた経緯が書かれ、販路拡大の流れは読み取れるが、経営戦略上の明確な位置付けは具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    首都圏参入で売り場が縮小した外部環境と、国産青大豆のひたし豆で販路を広げたことは読めるが、競争優位性を示す強みの説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    生産が追いつかない課題と賞味期限が約3ヶ月で海外輸出に不十分という問題を特定し、殺菌装置導入で解決する流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    従来の生産量を3倍にし、雑菌数を1gあたり300個から10個へ減らすという数字つきの目標と効果が示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ひたし豆の認知拡大、コンビニ惣菜やコラボ商品への展開、海外向けフィルムパックなど顧客や販路は示されるが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    海外向けフィルムパックを開発し今後販路を広げる予定と書かれているが、スケジュールや課題解決の方法の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ひたし豆は国産青大豆を使い、豆の代用品として認知が広がったとあるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    雪国の昆布巻き・棒鱈の食文化を関東・関西に広げる狙いはうかがえるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    生産量3倍、雑菌数の大幅減少、賞味期限延長という効果は読めるが、補助金投入額に対する付加価値額や費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    温度の微調整による殺菌の均一化など機械の高度化はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟の昆布巻きや棒鱈など地域の食文化を活かし、海外や他地域への販路を広げる取組は読めるが、地域経済の牽引効果は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は海外に向けた販路を拡大していく予定である。また、昆布巻きや棒鱈の販路もさらに拡大し、関東・関西にも雪国の食文化を広げていきたいと考えている。

事業者の声

「おばあちゃんが作る昆布巻きを超えちゃいけないよ」と事業継承を行なった社長に言われたことが印象的でした。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。