ものづくり補助金平成27年度製造業福井県

三軸織物複合材料の成形技術の向上による成形品事業展開

サカセ・アドテック株式会社

成果大面積のG-TRIXeは、従来の小面積製作から約30mの製作が可能になった。

この事例のポイント

  • 建築内装分野での受注を増やしたいが、大面積のG-TRIXeの製作・加工は一度に小面積しかできず、大面積の受注を断らざるを得なかった。
  • 大面積のG-TRIXeの製作を可能にするため、約30mのG-TRIXeを製作できる機械3種を導入した。
  • 大面積のG-TRIXeは、従来の小面積製作から約30mの製作が可能になった。ホット・コールドプレス機の導入により、成形時間が短縮し成形精度も向上した。

事業者のプロフィール

事業者名サカセ・アドテック株式会社
所在地福井県 坂井市
業種繊維工業
技術分野デザイン,複合・新機能材料
従業員数16人
資本金5,000万円
設立1988年

事業の背景

サカセ・アドテックは、繊維素材を縦・横・斜めの三方向で編み上げた三軸織物を生かした工業製品を製造している。三軸織物は軽くてあらゆる方向に強く、宇宙分野(人工衛星や探査機搭載用アンテナ)やスポーツ用品分野(超軽量の陸上スパイク)に応用されている。2014年にガラス成分を含浸させた新素材G-TRIXeを開発し、不燃性を生かして近年は建築内装分野に力を入れている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信建築内装分野での受注を増やしたいが、大面積のG-TRIXeの製作・加工は一度に小面積しかできず、大面積の受注を断らざるを得なかった。
  • 生産能力G-TRIXeの製作・加工が一度に小面積に限られ、大面積の要望に応えられなかった。
  • 品質・精度成形に時間がかかり、成形精度にも課題があった。
  • コスト・採算加工の効率が悪く、コストが高くなっていた。

やったこと

大面積のG-TRIXeの製作を可能にするため、約30mのG-TRIXeを製作できる機械3種を導入した。導入機械は「カッティング機構付巻取機」「ガラス質液用含浸装置」「レール走行方式解反機」である。さらに、あらゆる模様を効率的にプレス加工する機械を導入した。また、三軸織物を型に沿わせて一気に冷却する「ホット&クール成形法」を取り入れたホット・コールドプレス機を導入した。

  • 加工機カッティング機構付巻取機ガラス質液用含浸装置レール走行方式解反機ホット・コールドプレス機模様をプレス加工する機械

新しい製品・サービス:約30mのG-TRIXeの製作と、あらゆる模様を効率的にプレス加工する技術

事業の効果

  • 大面積のG-TRIXeは、従来の小面積製作から約30mの製作が可能になった。

ホット・コールドプレス機の導入により、成形時間が短縮し成形精度も向上した。効率がよくなり、大幅なコスト削減にもつながった。大面積のG-TRIXeを一度に製作できるようになり、天井内装構造物部材や大面積の内装材の製作が容易になった。不燃性で軽い特性を生かし、建築内装分野を中心に大型製作物の受注がさらに増加すると考えられる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性不燃性や軽さ、G-TRIXeのデザイン性が評価され、GINZA SIXや上海のデパートの建築内装に採用された強みが具体的に書かれている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け不燃性と軽さ、自由に加工できるデザイン性、東洋大学キャンパスや商業施設での採用実績が顧客ニーズの裏付けとして書かれている。
  • 4
    新しさ・高付加価値三軸織物とガラス含浸によるG-TRIXeは新素材で、他社には真似できない技術と書かれており、高付加価値の製品分野と読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標成形時間の短縮やコスト削減は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    三軸織物を創業当初から宇宙分野やスポーツ分野で手がけてきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    不燃性や軽さ、G-TRIXeのデザイン性が評価され、GINZA SIXや上海のデパートの建築内装に採用された強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    小面積しか製作できず大面積の受注を断っていた課題と、大面積製作機の導入による対応が書かれているが、成長計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    成形時間の短縮やコスト削減は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    不燃性と軽さ、自由に加工できるデザイン性、東洋大学キャンパスや商業施設での採用実績が顧客ニーズの裏付けとして書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    機械導入後の大型部材や複雑な模様への展開、欧州の公共建築物需要に触れているが、スケジュールや解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    三軸織物とガラス含浸によるG-TRIXeは新素材で、他社には真似できない技術と書かれており、高付加価値の製品分野と読み取れる。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    不燃性素材による建築内装分野での需要創出がうかがえるが、経済波及効果や社会インフラへの言及は書かれていない。

  • 費用対効果2

    大幅なコスト削減や生産性向上は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    建築内装分野への進出が書かれているが、日本経済の構造転換に資するかどうかの記述はない。

  • 地域経済への波及3

    福井県坂井市の伝統工芸である越前漆器とのコラボが書かれ、地域の特性を活かした取組がうかがえるが、雇用や地域成長への効果は書かれていない。

今後の展望

建築内装分野を中心に大型製作物の受注が増加し、販路の拡大を図る。ヨーロッパ諸国の公共建築物の室内構造部材としての用途も期待される。

事業者の声

小ざさな世界一

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。