ものづくり補助金平成27年度製造業福井県

ロールスクリーンのオリジナル化及び機能をもった製品の製造、販売

株式会社アルマック

この事例のポイント

  • 直角裁断は定規で線を引きハサミでカットする手作業で、1枚の裁断に2人がかりで1時間を要していた。
  • 超音波定寸カット機を導入し、カッターを1秒間に2万8千回振動させ、摩擦熱で生地を溶かし接着しながら切断する方式で直角裁断を行えるようにした。
  • 超音波定寸カット機により、自社開発の網目のあるレース生地を使った風が通り抜けるロールスクリーンの製造に成功し、他社に真似のできない強みを得た。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アルマック
所在地福井県 福井市
業種繊維工業
技術分野製造環境
従業員数50人
資本金2,000万円
設立1990年

事業の背景

高品質で値ごろ感のある商品を信条に、カーテンの製造・販売を一貫して行ってきた。カーテンとレースのセット販売を中心に、遮光や断熱などの機能性生地やオリジナルデザインの開発にも取り組んでいる。今回は、ロールスクリーン市場へ新規参入し「オリジナル・トータル・インテリア製造企業」を目指した。売上高は5億3900万円(平成27年7月期)。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能直角裁断は定規で線を引きハサミでカットする手作業で、1枚の裁断に2人がかりで1時間を要していた。
  • 品質・精度手作業の直角裁断は精度にばらつきが出るなど課題が山積みだった。

やったこと

超音波定寸カット機を導入し、カッターを1秒間に2万8千回振動させ、摩擦熱で生地を溶かし接着しながら切断する方式で直角裁断を行えるようにした。最大幅2,200mm、丈3,000mmのサイズに対応し、ガラス板で超音波の振動を抑えて正確な裁断を可能にした。デジタル表記で生地をミリ単位で計測でき、ミスによる生地のロスや破棄費用も抑えた。裁断時間の短縮と均一加工が可能になり、毛羽立ちやほつれが起きないため裁断後の処理が不要になった。インクジェットプリントによるオリジナルプリントのカーテン、ロールスクリーン、シェードカーテンの製造も可能になった。

新しい製品・サービス:風が通り抜ける、自社開発の網目のあるレース生地を使ったロールスクリーン

事業の効果

超音波定寸カット機により、自社開発の網目のあるレース生地を使った風が通り抜けるロールスクリーンの製造に成功し、他社に真似のできない強みを得た。溶着・溶断した生地のロスはテーブルランナーやクッションカバーなど既存商品に活用でき、経費削減につながった。直角裁断が可能になったことで多品種・少量に対応でき、作業効率も大幅に向上した。店舗用の広告ロールスクリーンにより顧客層の拡大が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性自社開発の網目レース生地や白色遮光生地を活かし、他社に真似のできない強みを得たと具体的に書かれている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け真珠店の幅4.5m広告用ロールスクリーンなど顧客ターゲットと店舗広告需要の拡大見込みが具体的に書かれている。
  • 4
    新しさ・高付加価値白色遮光生地の独自開発や超音波カットによる直角裁断で、業界唯一の地位を確立したと書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標裁断時間の短縮や業界唯一の地位は書かれるが、付加価値や賃上げの数値目標は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    カーテン製造・一貫生産の既存事業からロールスクリーン市場へ参入したと書かれているが、経営戦略上の位置付けは具体的に述べられていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自社開発の網目レース生地や白色遮光生地を活かし、他社に真似のできない強みを得たと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    手作業裁断で1枚に2人で1時間を要し精度にばらつきがある課題を認識し、超音波定寸カット機で解消したとある。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    裁断時間の短縮や業界唯一の地位は書かれるが、付加価値や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社員が真心を込めて製造に励む体制や意欲ある社員が多いとあるが、人材や事務処理能力の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    真珠店の幅4.5m広告用ロールスクリーンなど顧客ターゲットと店舗広告需要の拡大見込みが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    フルオーダー販売の強化や店舗用広告ロールスクリーンでの顧客層拡大の方向性は示されるが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    白色遮光生地の独自開発や超音波カットによる直角裁断で、業界唯一の地位を確立したと書かれている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    今後の事業展開に伴う雇用拡大への期待が述べられるが、波及効果の具体的な根拠は示されていない。

  • 費用対効果3

    生地ロスや破棄費用の圧縮、経費削減につながったと書かれるが、投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    超音波カッターという新技術の活用はあるが、地域やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    福井市の企業として一貫生産を行い雇用拡大に期待が示されるが、地域特性を活かした記述は薄い。

今後の展望

今後はフルオーダー・ロールスクリーンの販売を強化し、個人宅に加え効果の高い店舗用の広告ロールスクリーンで顧客層の拡大が見込まれる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。