ものづくり補助金平成29年度製造業沖縄県

BtoCビジネスモデルに対応した生産体制の構築

株式会社マドンナ

成果色定着工程の時間 300分→4分

この事例のポイント

  • 色定着に蒸し機を使っており、1回の工程に5〜6時間かかっていた。
  • 色定着を短時間で行うため乾燥機(トンネル乾燥機)を導入し、色定着工程を約4分に短縮した。
  • 色定着工程の時間 300分→4分。色定着工程が大幅に短縮され、職人が本来の染色作業に専念できるようになり、生産性の向上が期待されている。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マドンナ
所在地沖縄県 那覇市
業種繊維工業
技術分野材料製造プロセス,材料製造プロセス
従業員数9人
資本金3,800万円
設立2003年

事業の背景

当社は沖縄県那覇市で、手染めを施した婦人服や一部紳士服を製造しており、中心は高温多湿な沖縄で着やすいワンピースである。手染め後の色定着には蒸し機を使っていたが、5〜6時間を要していた。型紙は消耗品であり、一つ彫るのに約3日かかっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力色定着に蒸し機を使っており、1回の工程に5〜6時間かかっていた。
  • コスト・採算色定着の際に巻く不織布はコストがかかるため、洗濯して乾かして再利用しており手間がかかっていた。
  • 人手・技能不織布を巻く作業を染職人が行っていたため、本来の染色作業に手が回らない状態だった。
  • 生産能力型紙は消耗品で人気のものは消耗が早いが、1つ彫るのに3日ほどかかっており、改善が急務だった。

やったこと

色定着を短時間で行うため乾燥機(トンネル乾燥機)を導入し、色定着工程を約4分に短縮した。従来の蒸し機では蒸し皺や巻皺が多かったが、これがなくなり歩留まりも向上した。浴衣など大きめの衣類は蒸し機では色定着できなかったが、乾燥機では可能になった。型紙作成には3D-CADとカッティングプロッターを導入し、データ作成1時間、型彫り1時間に短縮した。

加工機乾燥機(トンネル乾燥機)
ソフト3D-CAD
加工機カッティングプロッター

事業の効果

  • 色定着工程の時間 300分→4分
  • 型彫りの時間 4,320分→60分
  • データ作成は1時間となった

色定着工程が大幅に短縮され、職人が本来の染色作業に専念できるようになり、生産性の向上が期待されている。乾燥機により大きめの衣類も色定着できるようになり、歩留まりも改善した。型紙作成もデータ作成と型彫りが短時間になり、型の再作成も容易になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    手染めを中心とした製造で、型紙制作や色定着の効率化を継続的に進めている点はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    沖縄らしさ・手染めの風合いへのこだわりはうかがえるが、市場動向と自社の強み・弱みの分析は記載されていない。

  • 課題の認識と解決4

    色定着が5〜6時間から4分に短縮、型紙は3日から1時間と具体的数字で課題と効果を示している。ただし高付加価値化・成長への接続は弱い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、生産性向上の期待が述べられるにとどまる。

  • 事業を進める体制2

    職人が染色作業に専念できるようになった点はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記載はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    中心は高温多湿な沖縄で着やすいワンピースと記載があり、手染めの物語性や再生事業の顧客像も読み取れるが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後はリサイクル事業や3D-CAD本格稼働に取り組む方針が示されているが、スケジュールや課題の解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    手染めと沖縄の色にこだわった少量の服づくりで差別化しているが、分野の普及度や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    沖縄で高温多湿に合う服を手がける地域性はうかがえるが、波及効果や雇用創出の記載は乏しい。

  • 費用対効果3

    工程が4分に短縮され歩留まりも改善したとあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数字はない。

  • イノベーションへの貢献3

    3D-CADやカッティングプロッターの導入でデジタル活用はうかがえるが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルの記載は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    沖縄の光や色にこだわった手染めの地域性を活かした事業であることは読み取れるが、地域経済の成長への寄与は数字で示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

職人が染色作業にまわれるようになったことで生産性向上が期待されている。素材や形状によって皺が取れにくい場合があるため工夫を続け、さらなる品質向上を目指している。今後も生産性アップに役立てたいとしている。

事業者の声

沖縄らしさ、沖縄の光から生まれた色にこだわり、手染めの風合いを大切にしながら物語のある服を提供する。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。