ものづくり補助金平成26年度製造業奈良県

裁断工程の自動化による低コストかつ小ロット・高品質製品の実現と事業の拡大

株式会社新田

成果工程リードタイム 1倍→0.2倍

この事例のポイント

  • 製品及び試作品の生産工程がすべて手作業で、総受注数は増加傾向にあるものの生産量に限りがあり、新しい受注を受けられない状況が続いていた。
  • 補助事業では全自動裁断機及びCADシステムを導入し、パターン(型紙)、マーキング、裁断までの工程を自動化した。
  • 工程リードタイム 1倍→0.2倍。全自動裁断機及びCADシステムの導入により、パターン工程から裁断工程までが自動化され、工程リードタイムが5分の1以下に…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社新田
所在地奈良県 北葛城郡広陵町
業種繊維工業
技術分野デザイン
設立1953年

事業の背景

1953年創業の当社は、靴下などのメリヤス製造に始まり、現在はアパレルメーカーやDCブランドを顧客として、リバーコートとカットソーのOEM生産を行っている。リバーの量産が可能な企業は全国に数社しかなく、リバーとカットソーの量産を両立しているのは当社のみである。既製品のリバーコート市場において、リバー縫製の大ロット生産の受注ができる企業は3社のみで、当社はその一端を担っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力製品及び試作品の生産工程がすべて手作業で、総受注数は増加傾向にあるものの生産量に限りがあり、新しい受注を受けられない状況が続いていた。
  • 生産能力パターン(型紙)、マーキング、裁断までの工程も人の手で行われており、製造時間の短縮が課題であった。
  • 人手・技能リバー縫製に不可欠な「手まつり」職人の高齢化と継承者不足が課題となっていた。

やったこと

補助事業では全自動裁断機及びCADシステムを導入し、パターン(型紙)、マーキング、裁断までの工程を自動化した。これにより製造時間の短縮を図った。自動化により工程リードタイムを5分の1以下に短縮し、ユーザーからのニーズである小ロット・高品質・低コストに対応した生産が可能となった。

加工機全自動裁断機
ソフトCADシステム

事業の効果

  • 工程リードタイム 1倍→0.2倍

全自動裁断機及びCADシステムの導入により、パターン工程から裁断工程までが自動化され、工程リードタイムが5分の1以下に短縮された。これにより小ロット・高品質・低コストの生産が可能となった。その結果、今までは冬場のリバーコートのみだった受注が、秋春物の受注にも対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    リバー縫製とカットソーを両立する縫製工場で、事業の背景に既存の強みが読み取れるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    リバー縫製を量産できる企業が全国に数社しかないことは書かれており競争優位性はうかがえるが、市場動向との関係は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決4

    総受注が増加傾向なのに生産量に限りがあり受注できない課題を明示し、裁断工程の自動化で時間短縮と小ロット対応につなげた流れが読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    工程リードタイムを5分の1以下に短縮し、秋春物の受注にも対応できるようになったと具体的な成果が書かれているが、今後の付加価値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    高度技術を持つ縫製工場との協力体制や障がい者を含む従業員の働く場の確保が書かれており、体制の一端はうかがえるが、事務処理能力までは読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    リバー縫製は軽くて薄く着心地が良いこと、需要が高まっていることが書かれ、小ロット・高品質・低コストというユーザーニーズへの対応も示されている。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていないが、職人の高齢化と継承者不足への協力体制という課題意識がわずかにうかがえる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    最高級縫製手法であるリバー縫製は量産できる企業が全国に数社しかなく、同分野で高水準の高付加価値品を扱う点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    障がい者を含む職人の働く場の確保や技術継承への取り組みが書かれ、雇用面の波及はうかがえるが、経済波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    工程リードタイムを5分の1以下に短縮した成果は具体的だが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    パターン工程から裁断工程までを自動化したことは書かれているが、地域やサプライチェーン全体への貢献までは述べられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奈良県の地場ブランド事業に参加し、奈良県内で自社ブランドを展開している点から地域性はうかがえるが、雇用創出の規模は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。