最新の高機能塗装設備導入により“見せる”工場に新たな顧客獲得に取り組む

大岩自動車 株式会社

この事例のポイント

  • 高い品質水準を求める顧客の期待を超えるため、鈑金塗装技術をさらに高度化させる必要がある。
  • 最新の高機能塗装設備を導入した。
  • 塗装作業時間が短縮され、品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名大岩自動車 株式会社
所在地和歌山県 橋本市
業種自動車整備業
従業員数6人
資本金100万円
設立1972年

事業の背景

同社は父親が創業した自動車鈑金塗装の事業を、2010年(平成22年)に代表取締役の大岩誠治氏が引き継ぎ、事業を徐々に拡大してきた。事故車の傷・へこみの修理を主業とし、国産車および輸入車の注文販売や車検対応、レンタカー事業も行っている。顧客は橋本市内から大阪府南部の一般個人や業者筋(ディーラー、整備業者、中古車販売店)が中心である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高い品質水準を求める顧客の期待を超えるため、鈑金塗装技術をさらに高度化させる必要がある。
  • 生産能力従前の設備では塗装時に微細なゴミが付着し、塗装に時間がかかっていた。
  • 品質・精度広いブースで塗装時の温度管理を厳格に行い、作業の効率化と品質向上を図りたかった。

やったこと

最新の高機能塗装設備を導入した。新設備には危険物の貯蔵庫なども含まれ、設備一式の導入により乾燥温度管理を厳格にできるようになり、塗装ブース内の密閉性が上がった。これにより塗装作業時間の短縮と品質向上につながった。古い機械設備から新しい機械設備へのシフトも行い、作業スペースも以前より確保できるようになった。

加工機高機能塗装設備(塗装ブース含む)
その他危険物の貯蔵庫

事業の効果

塗装作業時間が短縮され、品質が向上した。作業スペースが確保されて作業ストレスが軽減し、従業員のモチベーションも上がった。悪臭が減り、環境に配慮した工場に生まれ変わった。設備の充実は業者筋からの信頼性向上にもつながり、受注増とカスタマイズ案件の拡大を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    父から引き継いだ鈑金塗装事業を拡大し、ラバーディップ等の新事業も展開しているが、設備投資が経営戦略にどう位置付くかは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    80色超のカラーライン、保険会社指定工場の設備条件、ディーラー等からの信頼向上に触れるが、市場動向との比較や数値的な競争優位の根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    塗装時の微細なゴミ付着で時間がかかっていた課題を認識し、ブース密閉性向上で塗装作業時間の短縮と品質向上につながったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作業時間短縮や品質向上は述べられるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、数値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    従業員6人の体制と、人材育成を進める方針は書かれているが、補助事業を遂行する具体的な体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    輸入車・旧車にこだわる一般個人を具体的ターゲットとし、技術力の発信を方針とするが、ニーズの裏付けデータは示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    中長期では人材育成と技術力向上、電気自動車のカスタマイズ展開に触れるが、スケジュールや課題解決の方法は明確に書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    設備一式の導入で金銭的負担が重かったと述べるのみで、資金調達や財務状況の具体的記述は公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ラバーディップや80色超のカラー対応によるカスタム案件を手掛けるが、高付加価値化・高価格化の水準は具体的数値で示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    従業員の健康被害や悪臭の軽減など環境配慮に触れるが、地域経済への波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    納期短縮や作業ストレス軽減などの効果は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれておらず、公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    成長分野への進出や日本経済の構造転換への言及は見当たらず、公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    橋本市から大阪府南部の顧客を対象とし、地域の顧客に向けた事業と読めるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

HP・SNSを通して技術力をアピールし、自動車のカスタマイズに注力して案件の受注増を目指す。中長期的には人材育成を進め、電気自動車のカスタマイズや観光客向けのレンタル事業への展開も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

広島県サービス業(他に分類されないもの)平成27年度

自動車整備のプロセス改善と高度化計画

支柱の間隔が広い門型2柱リフトワイドを2式と低床式エアーガレージジャッキを1台導入し、旧型リフト2台と入れ替えた。

効果:タイヤ脱着工程の順番待ち時間 100分/日→15分/日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。