ものづくり補助金平成27年度製造業鳥取県

油圧ブレーカー部材における長尺穴加工及びボス切削工程の大幅な生産性向上

株式会社菊水フォージング

成果省人化 3.5人→1人

この事例のポイント

  • 油圧ブレーカー部材の加工は大型で重切削かつ多種少量生産のため、汎用工作機と人手により工程が細分化された労働集約型であった。
  • 諸条件に適合するマシニングセンターを選定・導入し、横型マシニングセンターを活用した。
  • 省人化 3.5人→1人。工程集約と設備集約により加工時間を短縮し、大幅な工数削減を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社菊水フォージング
所在地鳥取県 鳥取県
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
設立1947年

事業の背景

当社は昭和22年に菊水刃物工場として創業し、平成25年に株式会社に改組した熱間型打鍛造業者である。産業機械メーカーを主な顧客とし、マグネシウム合金などの新素材の鍛造工法・用途開発や機械加工対応によるコンビニエント化を進めている。取扱アイテム数は1,500点を超え、金型内製100%を強みとしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力油圧ブレーカー部材の加工は大型で重切削かつ多種少量生産のため、汎用工作機と人手により工程が細分化された労働集約型であった。
  • 納期・工程建機市場では即納できるところから買う傾向が依然としてあり、リードタイム短縮が原価低減と同等に求められていた。
  • 人手・技能工程が細分化されていたため、省人化と工程集約が必要な状態であった。

やったこと

諸条件に適合するマシニングセンターを選定・導入し、横型マシニングセンターを活用した。工程を集約して生産効率を向上させ、従来できなかった加工も行えるようにした。設備集約により省人化を実現し、3.5人を1人にした。クレーンによる重量物の運搬回数を大幅に削減し、重量物移動運搬の動線を短縮した。加工時間の短縮と高効率切削による工数削減を達成した。

事業の効果

  • 省人化 3.5人→1人

工程集約と設備集約により加工時間を短縮し、大幅な工数削減を達成した。省人化により3.5人が1人になり、付加価値向上も実現した。クレーンによる重量物の運搬回数も大幅に減り、動線の削減につながった。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性取扱アイテム数1,500点超、ハンマ・プレス計8ラインと金型内製100%の強みを示し、即納性という市場ニーズに応える優位性を示している。
  • 4
    課題の認識と解決リードタイム短縮の課題に対し工程集約と省人化を図り、加工時間の大幅短縮を達成している。課題認識と解決策が対応している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けコンビニエントサプライヤー化の需要を明確にし、迅速供給という選ばれる理由と顧客ターゲットの建機市場が整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値向上を達成したと述べるが、目標値や賃上げの具体的数値が示されておらず、実現可能性の根拠は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和22年創業以来の鍛造業から先進設備導入へ変遷し、刀匠の技を受け継ぐ一貫性が示され、機械加工の取組も既存事業の延長にある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    取扱アイテム数1,500点超、ハンマ・プレス計8ラインと金型内製100%の強みを示し、即納性という市場ニーズに応える優位性を示している。

  • 課題の認識と解決4

    リードタイム短縮の課題に対し工程集約と省人化を図り、加工時間の大幅短縮を達成している。課題認識と解決策が対応している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値向上を達成したと述べるが、目標値や賃上げの具体的数値が示されておらず、実現可能性の根拠は薄い。

  • 事業を進める体制3

    鍛造技能検定資格保持者による品質体制と、生産管理の課題認識があり、補助事業を遂行する人員体制は概ね確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    コンビニエントサプライヤー化の需要を明確にし、迅速供給という選ばれる理由と顧客ターゲットの建機市場が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の関連業種とのネットワーク化は構想として触れられているが、スケジュールや課題解決の具体的方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    大型で重切削かつ多種少量の油圧ブレーカー部材加工に、マグネシウム合金の低コスト高強度鍛造や一貫生産を組み合わせ、高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用3

    労働集約型工程の省人化や重量物運搬の削減により、地域の鍛造業の生産性を高める取組として国が補助する理由は一定程度ある。

  • 費用対効果4

    作業者3.5人を1人に集約する省人化と工数の大幅削減が示され、投入額に対する生産性向上の効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    マシニングセンター導入と一貫生産による川下工程への進出は供給網の効率化に寄与するが、先端デジタル技術の活用は明確でない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    軽量化要請に応える素材鍛造や機械加工への進出に触れるが、日本経済の構造転換への寄与までは記述されていない。

  • 地域経済への波及3

    地域の鍛造技能と鳥取県の鍛造マイスタを活かし、高付加価値の鍛造品を供給している点で地域特性を活用している。

今後の展望

マグネシウム合金鍛造品の製造技術を確立し、一貫生産のメリットを打ち出して機械加工へ進出している。将来は後工程の合理化のため、関連業種とのネットワーク化を考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。