ものづくり補助金平成27年度製造業島根県

有機味噌の量産体制の確立に向けた設備導入により安定的な供給体制の構築

有限会社やさか共同農場

成果量産能力 1倍以上→3倍以上

この事例のポイント

  • 有機味噌の量産体制を整えたいが、充填作業が手作業のため大量受注や短納期に対応できない。
  • 全自動定量充填包装機として味噌500g(300g)充填トップシール機を導入した。
  • 量産能力 1倍以上→3倍以上。充填作業の自動化により3倍以上の量産化が見込まれ、自動シールで省力化も図れた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社やさか共同農場
所在地島根県 浜田市
業種食料品製造業
技術分野バイオ
従業員数19人
資本金1億円
設立1972年

事業の背景

1972年に4人が浜田市弥栄町(旧弥栄村)へ入植し、無農薬農産物の産直と味噌製造を柱に農産加工を手掛けてきた。食の安全・安心への関心の高まりを背景に有機JAS食品の市場は拡大している。2002年に有機味噌に取り組んで以来販売数量は年々増加し、原料の産地にこだわる消費者も増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力有機味噌の量産体制を整えたいが、充填作業が手作業のため大量受注や短納期に対応できない。
  • 納期・工程原料は自社農場の有機JAS認定圃場の材料のみで量産を目指すが、天候不順で量産できるほどの原材料を確保できない年があった。

やったこと

全自動定量充填包装機として味噌500g(300g)充填トップシール機を導入した。充填作業を自動化し、3倍以上の量産化を見込むとともに、自動でシールを貼ることで省力化を図った。パッケージを従来の袋詰め(1袋750g、冷蔵保存が必要)からカップ容器に変えたことで常温対応が可能になり、店頭で扱いやすくなった。カップは500gと300gに対応し、小容量化のニーズにも応えられるようになった。

  • 加工機味噌500g(300g)充填トップシール機

新しい製品・サービス:有機味噌商品(カップ入り500g・300g)

事業の効果

  • 量産能力 1倍以上→3倍以上
  • 1袋(容量) 750g→500g

充填作業の自動化により3倍以上の量産化が見込まれ、自動シールで省力化も図れた。カップ容器にしたことで常温対応が可能になり、店頭で扱いやすくなった。500gと300gの容量に対応でき、核家族化などによる小容量化のニーズにも応えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性原料の産地にこだわる消費者の増加と自社農場の有機JAS認定園場の原料のみで量産する方針が示され、強みを活かした差別化が読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決充填が手作業で大量受注や短納期に対応できない課題を認識し、充填自動化で3倍以上の量産化を見込むとしている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け常温対応のカップ容器で店頭で扱いやすく、500gと300gの小容量化ニーズに対応できる点が製品の価値として示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標3倍以上の量産化が見込まれるとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の判断材料が乏しい。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    有機味噌に2002年から取り組み販売数量が年々増加したとあり、有機農業への取組の一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    原料の産地にこだわる消費者の増加と自社農場の有機JAS認定園場の原料のみで量産する方針が示され、強みを活かした差別化が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    充填が手作業で大量受注や短納期に対応できない課題を認識し、充填自動化で3倍以上の量産化を見込むとしている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    3倍以上の量産化が見込まれるとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の判断材料が乏しい。

  • 事業を進める体制3

    農場の研修制度や海外実習生の受入れ、従業員19人の体制はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    常温対応のカップ容器で店頭で扱いやすく、500gと300gの小容量化ニーズに対応できる点が製品の価値として示されている。

  • 事業化までの道筋3

    2017年の天候不順による原料不足を課題とし、約30haから45haへの拡大計画が示されているが、スケジュールと課題解決方法の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    有機味噌は市場規模が拡大しているとあるが、同分野での高価格化や高水準の付加価値化についての記述は限定的である。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    香港への輸出や近畿・九州の農業法人との販売法人設立など広域ネットワークづくりが示され、地域農業の波及効果がうかがえる。

  • 費用対効果3

    充填自動化で3倍以上の量産化と省力化が見込まれると記載があるが、投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    有機農業の拡大や海外輸出の取組はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する文脈までは書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    浜田市弥栄町の過疎村の復活を目指し、地元JAや集落営農と協力して約30haの有機農業を展開している点が地域特性の活用として読み取れる。

今後の展望

数年後に有機JAS認定圃場を約30haから45haへ拡大する計画で、近畿や九州の農業法人と販売法人を立ち上げ、香港への輸出を含む本格的な輸出事業に取り組む考えだ。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。