ものづくり補助金平成27年度製造業岡山県

「異形状のぼり旗」の量産加工を実施

P・O・Pカンパニー株式会社

この事例のポイント

  • 異形状のぼり旗は手作業で加工するしかなく、高コスト・長納期が課題となっていた。
  • レーザーカット機、センサー、インクジェットプリンタを導入し、異形状のぼり旗の量産加工に取り組んだ。
  • 機械化により異形状のぼり旗の月産数万枚の量産化と小ロットの短納期対応が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名P・O・Pカンパニー株式会社
所在地岡山県 岡山市
業種繊維工業
従業員数150人
資本金900万円
設立2003年

事業の背景

P・O・Pカンパニーグループは、小売業・飲食業向けの販促用品(のぼり旗・のれん等)の製造と資材の企画販売を手がけている。のぼり旗業界の市場規模は約300億円で中小企業が多い。同社グループは「食」に関するのぼり旗の数が日本最多規模で、多種多様な自社企画の既製品を揃えている。全国に販売代理店があり、企画から製造、営業までグループ内で一貫して行う体制を持つ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算異形状のぼり旗は手作業で加工するしかなく、高コスト・長納期が課題となっていた。
  • 生産能力異形状のぼり旗は既製品と別注品を手作業で製造しており、量産が難しかった。

やったこと

レーザーカット機、センサー、インクジェットプリンタを導入し、異形状のぼり旗の量産加工に取り組んだ。イラストレーターで作成したデータを転送してインクジェットプリンタで印刷し、同時に裁断パターンをデータ化したQRコードも印刷する。布を自動搬送してQRコードを読み取り、レーザーカット機で裁断する。布が焦げないための出力調整と、裁断誤差内に収めるため布の伸び縮みを検知する仕組みの構築に時間を要した。平成29年3月から本格稼働を開始した。

新しい製品・サービス:異形状のぼり旗

事業の効果

機械化により異形状のぼり旗の月産数万枚の量産化と小ロットの短納期対応が可能になった。製造工程は印刷から搬送、裁断までほぼ自動化され、手作業より生産性が高まった。異形状の既製品見本をサイトやカタログに掲載し受注に結び付けており、ユーザーの評価は良く受注も徐々に増えている。また、のぼり旗と一緒に部材・横幕等の付随製品も受注できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性全国の販売代理店と企画から製造・営業までの一貫生産体制を強みとし、手作業の高コスト・長納期を機械化で解消して競争力を高める。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け食に関するのぼり旗の数が日本最多規模で、大手飲食チェーンやコンビニへの需要拡大を狙い、顧客からの好評も得ている。
  • 4
    新しさ・高付加価値のぼり旗業界は市場規模約300億円で中小企業が多く、異形状の量産化は他社に先駆けた取組で、高水準の差別化を図っている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標生産性向上や低コスト・短納期は述べられているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    既製品と別注品を手作業で製造してきた過去の受注実績があり、その延長で異形状のぼり旗の量産化に取り組んでいる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    全国の販売代理店と企画から製造・営業までの一貫生産体制を強みとし、手作業の高コスト・長納期を機械化で解消して競争力を高める。

  • 課題の認識と解決3

    手作業による高コスト・長納期を課題として認識し、レーザーカット機等の導入で解決を図る計画になっている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性向上や低コスト・短納期は述べられているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    平成29年3月から稼働し、企画から製造・営業までをグループ内で担う体制があり、実施の体制は整っている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食に関するのぼり旗の数が日本最多規模で、大手飲食チェーンやコンビニへの需要拡大を狙い、顧客からの好評も得ている。

  • 事業化までの道筋3

    完全自動化と生産性向上を今後の目標とし、既製品見本の掲載などの具体的な受注施策も示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    のぼり旗業界は市場規模約300億円で中小企業が多く、異形状の量産化は他社に先駆けた取組で、高水準の差別化を図っている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    大手飲食チェーンやコンビニでの需要拡大に触れているが、経済波及効果や雇用創出についての記述は薄い。

  • 費用対効果3

    月産数万枚の量産化が可能になり、手作業からの置き換えで生産性が上がると述べられている。費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    インクジェット印刷、QRコードによる裁断指示、布の自動搬送とレーザー裁断を組み合わせ、デジタル技術で工程を自動化している。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    手作業からの機械化による製造の高度化は読み取れるが、日本経済の構造転換への寄与は直接述べられていない。

  • 地域経済への波及2

    岡山市に本社を置く地域企業だが、地域の特性を活かした地域経済の牽引についての記述は薄い。

今後の展望

製造工程はまだ完全自動化に至っていないため、その実現と生産性の向上が今後の目標。大手の飲食チェーンやコンビニでの採用に向けてアプローチを行い、異形状のぼり旗のシェア拡大を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。