Tシャツプリント業者が挑む!革新的ハイブリット印刷システム

株式会社モリ・フロッキー

この事例のポイント

  • シルクスクリーン印刷は1色ごとに版を作るため、画像をそのままプリントするような複雑なデザインには向いていませんでした。
  • ものづくり補助金を活用し、シルクスクリーン印刷とインクジェット印刷の長所を組み合わせたハイブリッド印刷システムを2023年に導入しました。
  • ハイブリッド印刷システムの導入により、生産時間は従来比65%短縮し、計画どおりの結果になりました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社モリ・フロッキー
所在地岡山県 倉敷市
業種繊維工業
技術分野精密加工
従業員数120人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

モリ・フロッキーは1973年に会社を設立し、服や帽子へのフロッキー加工を手がけてきました。約20年前に国内Tシャツ製造会社からプリント加工の相談を受け、Tシャツのプリント事業を新規に始めました。

現在はTシャツのプリント事業が全売上の7〜8割を占める主力事業になっています。国内のカスタムプリントTシャツ市場は約500億円で、年々成長しているとのことです。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力シルクスクリーン印刷は1色ごとに版を作るため、画像をそのままプリントするような複雑なデザインには向いていませんでした。
  • コスト・採算インクジェット印刷はTシャツ1枚から生産できますが、インク代が高いことが課題でした。

やったこと

ものづくり補助金を活用し、シルクスクリーン印刷とインクジェット印刷の長所を組み合わせたハイブリッド印刷システムを2023年に導入しました。このシステムは、特殊仕様のシルクスクリーン回転機、ハイブリッド印刷機、低炭素型乾燥機で構成しています。

Tシャツのプリントでは、まずシルクスクリーン印刷で下地となる白色を刷り、その上にハイブリッド印刷機で複雑なデザインを重ねる2段階のプリントを行うようにしました。プリント後の乾燥には乾燥機も導入しました。

新しい製品・サービス:ハイブリッド印刷システム

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • 特殊仕様のシルクスクリーン回転機ハイブリッド印刷機設備の種類:印刷機
  • 低炭素型乾燥機設備の種類:熱処理・乾燥・炉

事業の効果

ハイブリッド印刷システムの導入により、生産時間は従来比65%短縮し、計画どおりの結果になりました。下地の白色をシルクスクリーン印刷で行い、その上にハイブリッド印刷機で複雑なデザインを重ねる方式により、1色から対応できる低廉な少量生産が可能になりました。

生産時間の短縮とコストの削減につながる見込みです。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.4 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性約20年前に始めたTシャツ事業が主力に成長し、従来の体操服プリントの技術を土台にしている一貫性が読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性国内Tシャツ市場は約500億円で成長中、1色から対応できる強みを持ち、インク代の課題も認識して競争優位を示している。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標生産時間を従来比65%短縮し計画通りに達成、と実績数字が示されている。付加価値・賃上げ目標の記述は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    約20年前に始めたTシャツ事業が主力に成長し、従来の体操服プリントの技術を土台にしている一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内Tシャツ市場は約500億円で成長中、1色から対応できる強みを持ち、インク代の課題も認識して競争優位を示している。

  • 課題の認識と解決3

    インクジェットのインク代が高い課題を認識し、ハイブリッド印刷システムでシルクとインクジェットを組み合わせ解決を図っている。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産時間を従来比65%短縮し計画通りに達成、と実績数字が示されている。付加価値・賃上げ目標の記述は薄い。

  • 事業を進める体制3

    社員120人、売上高9億6000万円の規模と、設備導入・従来技術の蓄積から遂行体制の存在が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    1色から対応でき低廉で大量生産に向く点、ワンストップ提供が顧客から評価されている点が選ばれる理由として整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    デジタル部門を強化しさらなる成長を目指す方針が示されているが、スケジュールや課題解決の具体策は記述が少ない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    国内市場約500億円で年々成長する分野で、ハイブリッド印刷の高付加価値化・複雑デザイン対応を図っている。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用3

    国内Tシャツ製造会社からの相談を起点に事業を拡大し、新たな需要創出と雇用に関わる展開が読み取れる。

  • 費用対効果3

    生産時間65%短縮とコスト削減を目指す記述があるが、補助金額に対する費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    シルクスクリーンとインクジェットを組み合わせた新しい印刷システムを導入し、デジタル技術で生産方式を革新している。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    デジタル部門の強化と成長分野への進出を目指す方針が示され、構造転換に関わる方向性がある。

  • 地域経済への波及3

    岡山県倉敷市の本社工場を拠点に地域の繊維・アパレル産業と結びつき、地域での事業成長が示されている。

今後の展望

デジタル部門を強化し、Tシャツのプリント事業のさらなる成長を目指す方針です。

事業者の声

相談を受けたことが始まり

需要は増える

良いとこ取りをしたシステム

公式の事例集より(原文のまま)

同じ業種・悩みの採択事例

出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。