ものづくり補助金平成27年度製造業広島県

「小型乾燥炉導入」によるオリジナルカラーの試作品開発の加速・効率化及び新規小口顧客の獲得と業務効率の向上

有限会社 シリウス

成果1日の生産数(小型制御盤) 0%増→100%増

この事例のポイント

  • 大型乾燥炉が1台しかなく、塗装物の焼付中は次の塗装物を搬入できず手待ちが生じていた。
  • 小型乾燥炉を導入し、既存の大型乾燥炉1台では生じていた待ち時間を解消した。
  • 1日の生産数(小型制御盤) 0%増→100%増。1日の生産数は小型制御盤で100%増、大型高圧盤で50%増となった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 シリウス
所在地広島県 福山市
業種金属製品製造業
技術分野デザイン
従業員数8人
資本金300万円
設立2002年

事業の背景

当社は粉体塗装の利点(傷つきにくく耐候性に優れ錆びにくい、発色がよくデザイン性に優れる、揮発性有機化合物を使わず環境にやさしい)に着目し、オリジナルカラーシステムを開発して建設・デザイン・インテリア業界を中心に顧客開拓を行っていた。建築デザイナー等の関心は高く、需要は眠っている状態だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型乾燥炉が1台しかなく、塗装物の焼付中は次の塗装物を搬入できず手待ちが生じていた。
  • 新製品・新技術粉体塗装の意匠性・耐候性への関心は高いが、期待する色彩を再現できる業者がなく、オリジナルカラーの試作を思うように行えなかった。
  • 生産能力通常製品の製造で手いっぱいで、生産力の増加が必要だった。

やったこと

小型乾燥炉を導入し、既存の大型乾燥炉1台では生じていた待ち時間を解消した。焼付中に別の乾燥炉へ塗装物を搬入できるようになり、通常生産品と試作品の両方の生産量を増やした。目標は1日の生産数を小型制御盤66%増、大型高圧盤50%増、1日のブース塗装稼働率40%増、1週間の試作品開発数300%増とした。東京ビッグサイトの展示会JAPAN SHOPにオリジナルカラーシステム『CYUON』を出展し、粉体塗装のPRに取り組んだ。

加工機小型乾燥炉

新しい製品・サービス:粉体塗装のオリジナルカラーシステム『CYUON』

事業の効果

  • 1日の生産数(小型制御盤) 0%増→100%増
  • 1日の生産数(大型高圧盤) 0%増→50%増
  • 1日のブース塗装稼働率 0%増→40%増
  • 1週間の試作品開発数 0%増→400%増
  • 1度の試作品作成数 5枚→20枚

1日の生産数は小型制御盤で100%増、大型高圧盤で50%増となった。ブース塗装稼働率は40%増、1週間の試作品開発数は400%増となり、いずれも目標を上回るか達成した。1度の試作品作成数が5枚から20枚に増え、試作の密度や精度が向上した。小型乾燥炉は少量の試作や小ロットの受注生産を燃料効率よく行えるためコストカットも実現し、生産性の向上で既存客からの受注も増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    粉体塗装のオリジナルカラー開発を事業の柱として継続し、建築・デザイン・インテリア業界へ広げる方向が示されている。経営戦略上の位置付けは具体的には書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    溶剤塗装にない耐候性・発色・環境性を強みとし、建築デザイナーの関心に対し色彩を再現する業者が少ない点を挙げ、競争優位の根拠が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    現状の大型乾燥炉1台による手待ちを課題と特定し、小型乾燥炉の導入で解消する計画と、生産数・稼働率の目標値が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1日の生産数(小型制御盤66%増)等の数値目標が示され、達成度151%や100%など実績数値も記載されている。

  • 事業を進める体制2

    金属加工・塗装・組立を一貫して請け負うノウハウに触れているが、人材や事務処理体制についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    建築・デザイン業界の関心と、期待する色彩を再現する業者がいない需要の存在、試作数増加による顧客獲得が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として試作拡大と企画提案の強化が示されているが、スケジュールや課題の解決方法の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    粉体塗装はインダストリアル以外で認知が低い分野とされ、同分野で高付加価値のオリジナルカラーを提案している点が記載されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    建築・デザイン業界の需要掘り起こしや業界全体の拡大への期待に触れるが、雇用創出や経済波及の具体的記述はない。

  • 費用対効果4

    生産量増加と試作数が1週間で300〜400%増えた実績、少量試作を燃料効率よく行いコストカットを実現した点が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    環境にやさしい粉体塗装の普及を挙げるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献についての記述は乏しい。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    広島県福山市の企業である点は書かれているが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作を増やし、粉体塗装の意匠性・耐候性を生かした付加価値の高いオリジナルカラーの企画開発と提案を強化する。建築デザイナーをはじめ様々な需要の掘り起こしを行い、金属加工・塗装・組立を一貫して請け負うノウハウを生かして顧客への対応力を高め、自社の優位性向上を目指す。粉体塗装の利便性が認知されることで業界全体が拡大・活性化することを期待している。

事業者の声

生産性の向上で、顧客ロイヤリティが向上し、受注増加。多彩な試作品開発と積極的な提案営業で、粉体塗装の高付加価値化を目指す。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。