ものづくり補助金平成27年度製造業山口県

CNC旋盤・自動化システム導入による精密小型部品製作の効率化と品質向上

成果薬品充填用ノズルの粗取り・粗加工・本加工に要する時間 90分→45分

この事例のポイント

  • 汎用旋盤加工は1台の機械に付きっきりになる上、粗加工・本加工・仕上げを一人で行うため作業量に限界があり、残業や休日出勤で対応してきたが製作量を増やせなかった。
  • 株式会社滝澤鉄工所製のCNC旋盤TAC-360を導入した。
  • 薬品充填用ノズルの粗取り・粗加工・本加工に要する時間 90分→45分。設備・システムの導入と作業者の習熟により、粗取り・粗加工と本加工の時間が短縮され、加工効率が約25〜30%向上した。

事業者のプロフィール

所在地山口県 田布施町
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数1人
設立1996年

事業の背景

平成8年に汎用旋盤による受託加工を生業として創業した。現在はドイツ製の高速汎用旋盤2台を含む計4台の汎用旋盤を使い、射出成型機のノズルなどの小型精密部品を製作している。品質や技能を見込まれ、汎用旋盤による仕上げが不可欠な部品の注文も受けており、継続的な受注がある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力汎用旋盤加工は1台の機械に付きっきりになる上、粗加工・本加工・仕上げを一人で行うため作業量に限界があり、残業や休日出勤で対応してきたが製作量を増やせなかった。
  • 生産能力腕を見込まれた引合いの全てには対応できなくなり、生産キャパシティの関係で受注できていない案件があった。

やったこと

株式会社滝澤鉄工所製のCNC旋盤TAC-360を導入した。ベッド上の振り360mm、横送り台上の振り190mm、心間仕様770mmの機械である。CNC旋盤・自動化システムにより荒加工と本加工を自動化し、既存の汎用旋盤による手作業は仕上げ部分の高度な作業に集中させた。作業を分散させて効率化を図る取組みである。

加工機CNC旋盤 TAC-360(株式会社滝澤鉄工所製)
その他自動化システム(CNC旋盤による荒加工・本加工の自動化)

事業の効果

  • 薬品充填用ノズルの粗取り・粗加工・本加工に要する時間 90分→45分
  • アルミ押出機メインバルブの加工時間 50分→30分

設備・システムの導入と作業者の習熟により、粗取り・粗加工と本加工の時間が短縮され、加工効率が約25〜30%向上した。自動化により粗加工と本加工が既存の仕上げ工程と同時進行できるようになり、複数工程の同時進行による生産性向上が見込まれる。最終仕上げ工程に専念できることで製品品質の向上も見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成8年創業の汎用旋盤受託加工を続け、腕を見込まれた継続受注があり、CNC導入はその延長線上にあると読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    品質や技能を見込まれ仕上げ加工の注文を受けているが、市場動向や競合との優位性を分析した記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    残業や休日出勤では製作量を増やせないという課題を示し、CNC旋盤で荒加工・本加工を自動化して解決を図っている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工効率25〜30%向上、薬品充填用ノズルは90分から45分(50%短縮)と数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値はない。

  • 事業を進める体制2

    従業員1人で、作業者の習熟に触れるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    射出成型機のノズルなど小型精密部品を製作し、取引先からの注文や口コミによる単品の引合いがあることが書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望で販路拡大を目指すとあるが、中長期の遂行スケジュールや課題の解決方法は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    射出成型機用小型精密部品の受託加工だが、分野の普及度や高付加価値化・高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    作業時間が50%、40%短縮され加工効率も25〜30%向上したと数字で示されるが、投資額に対する効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CNC旋盤による自動化は示されるが、先端的なデジタル技術や新事業モデルの記述はなく、イノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    田布施町の住所が記載されるのみで、地域特性を活かした付加価値や雇用・地域成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

従来からの取引先の他に、口コミで単品製作の引合いがあったが製作能力面で対応できなかった案件をフォローし、販路拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。