ものづくり補助金平成28年度製造業岡山県

拡大を続けるユーティティビークル車の機能部品受注に於ける生産能力アップとモデルラインの構築

オカネツ工業株式会社

成果加工時間はおおよそ半分に短縮した。

この事例のポイント

  • デフケースの加工は6台の金属加工機械を使い、6工程を社員が順番に行っており、生産性の向上が長年の課題だった。
  • 6工程の作業を1台に集約できる複合加工機械を導入し、デフケースの加工を切り替えた。
  • 加工時間はおおよそ半分に短縮した。6工程を1台に集約した複合加工機の導入で加工時間はおおよそ半分に短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名オカネツ工業株式会社
所在地岡山県 岡山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数244人
資本金7,000万円
設立1964年

事業の背景

オカネツ工業は祖業の熱処理を基盤に、歯車の加工やトランスミッションの組み立てへ事業を広げてきた。自社ブランドの耕運機や除雪機なども展開している。農業機械メーカーなどからの部品受注が拡大しており、ユーティリティービークル車の需要も増加が予想されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力デフケースの加工は6台の金属加工機械を使い、6工程を社員が順番に行っており、生産性の向上が長年の課題だった。
  • 人手・技能加工対象物の脱着を2人の社員が交代で24時間張り付いて行っていた。
  • 品質・精度デフユニットは自動車やユーティリティービークル車の重要な駆動系部品のため、生産時に不良品をつくらず後工程に流さない仕組みが必要だった。

やったこと

6工程の作業を1台に集約できる複合加工機械を導入し、デフケースの加工を切り替えた。加工対象物の脱着を行う専用ロボットも導入し、社員が付け替える手間を省いた。センサーを付けたロボットが加工対象物の形状から不良品を認識する仕組みを導入した。加工機械への装着もチャックの形状を改良し、加工精度の向上につなげた。

加工機複合加工機
ロボット加工対象物の脱着用ロボット(センサー付き、不良品認識機能あり)

事業の効果

  • 加工時間はおおよそ半分に短縮した。
  • デフユニット年間生産能力 7万個→11万個

6工程を1台に集約した複合加工機の導入で加工時間はおおよそ半分に短縮した。ロボット導入により社員が付け替える手間が省かれ、2人の交代での張り付きも不要になった。不良品の自動認識により品質の安定も図られている。今回の設備導入で年7万5000個の生産体制が整い、将来は年11万個への拡大を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    祖業の熱処理から歯車・トランスミッション組立へ事業を拡大してきた経緯が書かれ、デフユニット生産への一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中国地方で数えるほどしかない高い金属加工技術や、ユーティリティービークル車の需要増加が書かれ、強みと外部環境に触れている。ただし競争優位の説明は限定的。

  • 課題の認識と解決4

    デフケース加工の6台6工程が生産性の長年の課題とされ、1台の複合加工機への集約で加工時間がおおよそ半分になったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年7万5000個の生産体制が整い、将来は年11万個へ増やす目標が数字で示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    2人の社員が交代で24時間張り付いていた体制が省かれたと書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理能力については記載がない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    UV向けデフユニットの需要増加や、レジャー・軽作業用としてのユーティリティービークル車の利用拡大が、ターゲットとニーズの裏付けとして書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    複合加工機導入とロボットによる脱着、センサー付きロボットによる不良品認識など課題解決の手段は書かれているが、中長期のスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    デフユニットは生産できる企業が中国地方で数えるほどしかないと書かれ、高い金属加工技術による希少性は読み取れるが、高付加価値化・高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    農業機械メーカーや米国の受注拡大、売上高100億円の目標が書かれるが、国が補助する積極的理由は記載されていない。

  • 費用対効果3

    加工時間が半分になり年7万5000個の体制が整ったと書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    センサーを付けたロボットが加工対象物の形状から不良品を認識する仕組みが導入されたと書かれ、先端技術の活用はうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    岡山県の企業として地域に根差した事業展開がうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出や経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自社製品の販売促進と、農業機械メーカーなどからの部品受注拡大により、売上高100億円を目指す方針。

事業者の声

自動で加工できるようになった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。