ものづくり補助金平成27年度製造業香川県

素材本来の色、風味を残した高品質・高機能な『やわらか食』の開発

株式会社フードテック

この事例のポイント

  • 高齢化社会で介護問題が今後の大きな課題となり、介護予防が健康生活の大きな問題になっている。
  • 飽和蒸気調理機を使い、魚、野菜、豚肉、鶏肉をそれぞれ調理して検証し、高温調理に向いているかどうかを判断して調理方法の方向性を見出した。
  • 飽和蒸気調理機により短時間調理が可能になり、従来の加熱方法より仕上がりと歩留まりの両面で効果が期待できる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フードテック
所在地香川県 三豊市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数101人
設立1998年

事業の背景

1998年に冷凍食品の製造・販売を行う会社として創業し、冷凍惣菜の製造及び販売を事業内容としている。「食のバリアフリー」を基軸に、やわらか食の商品化や多品種少量生産の体制を整えてきた。超高齢化社会の進展で、健康長寿を支える食品の市場拡大が見込まれ、医療費の伸びを抑えることも社会的な課題となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他高齢化社会で介護問題が今後の大きな課題となり、介護予防が健康生活の大きな問題になっている。
  • 新製品・新技術介護度に応じて普通食、やわらか食、ミキサー食を選べるおいしい食事の提案が必要だったが、栄養バランスのとれた高品質な冷凍のやわらか食はまだ開発できていなかった。

やったこと

飽和蒸気調理機を使い、魚、野菜、豚肉、鶏肉をそれぞれ調理して検証し、高温調理に向いているかどうかを判断して調理方法の方向性を見出した。食品用脱気装置では、最適な抽出方法となる加熱条件や時間の調整を試みた。主な成分として、乾燥こんぶに多いグルタミン酸とかつお節に多いイノシン酸の抽出濃度を分析・検証した。

加工機飽和蒸気調理機
加工機食品用脱気装置

新しい製品・サービス:介護予備軍の人を対象にした「元気・サポート食」(高品質・高機能なやわらか食)

事業の効果

飽和蒸気調理機により短時間調理が可能になり、従来の加熱方法より仕上がりと歩留まりの両面で効果が期待できる。自動コントロール化で簡単に操作でき、仕上がりも均一にできるようになった。食品用脱気装置では特殊なフィルターで「うま味」を抽出し、こんぶとかつお節を組み合わせて「うま味」を増加させた。作業効率と生産性も高まり、よりおいしい冷凍食品を届けられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    1998年創業以来「食のバリアフリー」を基軸に、やわらか食を商品化してきた過去の取組との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    冷凍食品の強みや多品種少量生産の体制には触れるが、市場動向と自社の強み・弱みを比べた競争優位性の記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    高齢化や介護予防という課題は認識されているが、高付加価値化・成長につながる事業計画としての具体的な道筋は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げを示す目標値は書かれておらず、市場拡大が見込まれるとの記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    従業員101名、多品種少量生産システムと衛生管理の確立に触れ、一定の体制はうかがえるが、補助事業の遂行体制としては具体性が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質・長期保存・簡単でおいしく栄養がとれる点など製品価値は示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けの数値は示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    飽和蒸気調理機や食品用脱気装置の検証を行ったと書かれるが、今後の遂行方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    「元気・サポート食」は介護食分野の商品とされるが、一般的な普及度や高水準の高付加価値化を示す記述は限定的。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    高齢化や医療費の伸び抑制への社会貢献が述べられ、国が補助する理由の一端はうかがえるが、経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    短時間調理や歩留まり向上、生産性が高まるとの成果は書かれるが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動コントロール化や脱気装置によるうま味抽出など技術活用はあるが、サプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    超高齢化社会への対応として健康長寿分野に進出する旨が書かれ、構造転換への言及はわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    香川県初の取組や香川からの発信といった地域性はうかがえるが、地域の雇用や経済成長を牽引する記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は市場拡大が見込まれ、冷凍食品を通して高齢者の健やかなライフをサポートし、医療費の伸びを抑えて社会貢献につなげたいと考えている。

事業者の声

美味しく、楽しく、健やかに

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。