ものづくり補助金平成27年度製造業愛媛県

ネットワーク利用最新タオル製造システムの開発

渡辺パイル織物株式会社

成果新商品開発のサイクルが大幅に短縮(約1/4程度)

この事例のポイント

  • タオル市場で問屋主導の大量受注が減り、売り場直結型の短納期・小ロットの生産が求められていた。
  • 最新の高速タオル織機を導入し、デザインの自由度を高め、生地の機能性・風合いを生かす製織技術を駆使した商品を試作した。
  • 新商品開発のサイクルが大幅に短縮(約1/4程度)。高速タオル織機により多種多彩かつ高品質なタオル織物が高速で製織可能になり、製品品質と納期対応力が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名渡辺パイル織物株式会社
所在地愛媛県 今治市
業種繊維工業
技術分野デザイン,情報処理,製造環境,材料製造プロセス
従業員数26人
資本金1,000万円
設立1965年

事業の背景

タオル市場では今治タオルブランドの定着により、メーカー各社の新商品開発が加速していた。問屋主導型の大量受注は減少傾向にあり、売り場直結型の生産と、短納期・小ロットのニーズが高まっていた。当社も高品質で高付加価値な受注への対応を迫られていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力タオル市場で問屋主導の大量受注が減り、売り場直結型の短納期・小ロットの生産が求められていた。
  • 新製品・新技術製品の付加価値や市場性を検討し、新製品の企画開発力、生産設備能力、情報力を高める必要があった。
  • 人手・技能生産管理が人手に頼っていた。

やったこと

最新の高速タオル織機を導入し、デザインの自由度を高め、生地の機能性・風合いを生かす製織技術を駆使した商品を試作した。画像処理システムを導入し、デザイン開発やデータ出力などのスピードアップに取り組んだ。独自のソフトウェアによりICTを利用した生産管理システムを導入し、従来型の織機と新型レピア織機を使用して、生産管理に必要な様々なデータの収集を試みた。高速タオル織機は400rpm以上で運転可能で、レピア方式の特徴を生かしながらB品発生率の低減を図った。

加工機高速タオル織機
検査測定画像処理システム
ソフトネットワーク型生産管理システム

新しい製品・サービス:ネットワーク利用最新タオル製造システムによる、デザインの自由度が高く多種多彩かつ高品質なタオル織物

事業の効果

  • 新商品開発のサイクルが大幅に短縮(約1/4程度)
  • 高速タオル織機が400rpm以上で運転可能

高速タオル織機により多種多彩かつ高品質なタオル織物が高速で製織可能になり、製品品質と納期対応力が高まった。画像処理システムにより柄替えが瞬時に可能となり、新商品開発のサイクルが約1/4程度に短縮した。生産状況の把握が容易になり、多種多様な分野での新商品開発のスピードが向上した。個性的なブランドタオルを望む消費者ニーズへの対応が強化され、新市場開拓の糸口となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    取引先の変化や従来の問屋主導型からの転換は書かれているが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは明確に述べられていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    短納期・小ロット需要の高まりを外部環境として挙げ、長年のタオル製造技術を活かす方針は示されるが、強み・弱みの分析は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    課題として多様化する受注への対応不足を認識し、柄替え作業の短縮や開発サイクルを約1/4に短縮した成果が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    開発サイクル約1/4短縮という数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    若手人材の採用・育成強化の方針は書かれるが、事業遂行体制や事務処理能力の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ブランドタオルを望む消費者ニーズに対応し、自社ECで顧客ニーズを把握する方針が示され、顧客像と選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の製品強化や顧客接点強化の方針は示されるが、遂行スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ループのない織物や高速レピア織機による多種多彩な高品質タオルで、個性的な高付加価値化を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域のタオル産業の文脈はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    開発サイクル短縮の数字はあるが、補助金投入額に対する費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献3

    ICTによる生産管理や画像処理システムの導入は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的でない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ICT化による生産管理の高度化はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    今治タオルという地域ブランドの文脈は読み取れるが、地域の雇用や経済成長への波及は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

長年培った技術・ノウハウを活かし素材にこだわった製品を強化する。自社ECサイトを中心に顧客接点を強化し、把握した顧客ニーズを製品開発に活かす。若手人材の採用・育成を強化する。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。