ものづくり補助金平成27年度製造業大分県

最新の2材射出成形機の特性を生かした、異種プラスチック材料同時成形方法の開発

株式会社東プラスチック・エンジニアリング

この事例のポイント

  • 従来の成形機では工程の効率化が十分でなく、生産性を拡大する必要があった。
  • 2材射出成形機を新規に導入し、2組の射出装置で1度の成形工程により2色や2種類の樹脂からなる成形品を製造できるようにした。
  • 2材射出成形機の導入により、成形サイクルが短縮され、段取り時間も短くなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東プラスチック・エンジニアリング
所在地大分県 豊後高田市
業種プラスチック製品製造業
技術分野接合・実装
従業員数55人
資本金1,000万円
設立1979年

事業の背景

株式会社東プラスチック・エンジニアリングは創業40余年のプラスチック射出成形品の製造・販売会社で、中空品や異素材接合など特殊な工程を要する製品を得意とする。2色成形、ガスアシスト成形、DSI成形などの特殊成形が全体の売上の70%を超える。2004年に大分北部中核工業団地へ進出し、翌年に第2工場を稼働させ、設計から組立までの一貫体制を持つ。大手OA機器メーカーや自動車関連産業などに高品質・低コストの製品を納めており、射出成形技能検定取得者が現場社員の大半を占める。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の成形機では工程の効率化が十分でなく、生産性を拡大する必要があった。
  • 新製品・新技術高機能化・複合成形など2材成形品の用途が拡大しており、取引先からは薄肉・精密な形状が求められる傾向にあった。

やったこと

2材射出成形機を新規に導入し、2組の射出装置で1度の成形工程により2色や2種類の樹脂からなる成形品を製造できるようにした。新機は金型反転機構が0.8秒で反転動作を行い、反転盤を広くして金型交換やメンテナンスを容易にした。型締工程には「ダブルセンタープレスプラテン」を採用し、多様な金型タイプに対して均等な型締力を伝えられるようにした。これにより成形サイクルを短縮し、段取り時間も短くした。

加工機2材射出成形機

事業の効果

2材射出成形機の導入により、成形サイクルが短縮され、段取り時間も短くなった。反転動作が短時間で行えるようになり、金型交換やメンテナンスも容易になった。現場社員からは操作性の良さに好評の声が上がっている。事業の実施で2材成形品の生産性が向上し、取引先の要望に応える体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業40余年で2色成形・ガスアシスト・DSI成形などの特殊成形を強みとしており、今回の2材射出成形機導入はその延長に位置づけられる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    特殊成形が売上の70%超、大手OA機器や自動車関連へ納品と強みは読めるが、市場動向と比較した競争優位の具体的な数値は書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    高次元の薄肉・精密形状が求められる傾向とあるが、課題の認識は示されるものの、解決に向けた高付加価値化の計画や数値目標は読み取れない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    ハイサイクル化や反転動作0.8秒などの性能は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制4

    射出成形技能検定取得者が特級を含め現場社員の大半を占め、設計から組立までの一貫体制があると具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質・低コストで大手OA機器や自動車関連に評価されると書かれ、2材成形の用途拡大というニーズも示されるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として業界での絶対的地位の確保が示されるが、遂行方法やスケジュール、課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    2材成形は需要が増えつつあると書かれ、特殊成形が売上の70%超を占める点から高付加価値分野とうかがえるが、水準を示す数値は限定的。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    IT関連機器や自動車部品など用途が広がると述べられるが、波及効果や雇用創出についての具体的な記述はない。

  • 費用対効果2

    生産性向上に寄与と書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高機能化・複合成形の用途拡大に対応すると書かれるが、サプライチェーンへの具体的なイノベーション貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    2材成形がIT関連機器や自動車部品など成長用途に広がると書かれるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    大分県豊後高田市の工業団地に拠点を置き、地域で雇用を支える製造業として位置づけられるが、地域への波及効果の数値は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

高機能化・複合成形による2材成形品の需要拡大に対応し、薄肉・精密な製品での高い水準を維持して、業界での絶対的な地位を確保することを目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。