ものづくり補助金平成27年度建設業大分県

工場内完結、最新鋭溶接設備の導入による現場工程ゼロ化を実現する革新的生産性向上

株式会社イマハシ

成果作業日数 5日→3日

この事例のポイント

  • 有能な職人の育成が必須だが、人材育成が課題となっている。
  • 工場内で行っていた溶接に加え、現場での組み立て時にも発生していた溶接工程を工場内に集約するため、従来のアロー溶接機からトムテック製の6点スタラップ溶接機へ変更した。
  • 作業日数 5日→3日。溶接工程を工場内に集約・自動化したことで、作業日数が5日から3日に短縮され、納期は4割短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社イマハシ
所在地大分県 日出町
業種職別工事業
技術分野接合・実装
従業員数95人
資本金1,000万円
設立1967年

事業の背景

日出町に本社を構える株式会社イマハシは県内随一の工事量を誇る鉄筋工事会社で、1967年の創業以来、技術と丁寧な仕事ぶりで大手から地場ゼネコンまで信頼を得てきた。建設業界はアベノミクス政策や東日本大震災の復興事業、オリンピック関連事業により好景気を迎えており、鉄筋工事はその建設工事を支える重要な役割を担っている。一方で国内の人手不足は慢性化している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能有能な職人の育成が必須だが、人材育成が課題となっている。
  • 品質・精度熟練工の高齢化が進むなかで、高いレベルの品質を保持することが急務である。
  • 生産能力現場での溶接は手作業のため職人の熟練度によって精度が左右され、安全性の懸念もあった。
  • 納期・工程工場内と現場の両方で溶接工程が発生しており、組み立て完了までに時間がかかっていた。

やったこと

工場内で行っていた溶接に加え、現場での組み立て時にも発生していた溶接工程を工場内に集約するため、従来のアロー溶接機からトムテック製の6点スタラップ溶接機へ変更した。これにより溶接工程は工場内だけで完結し、現場では組み立て作業に専念できるようになった。溶接の自動化により現場の手作業をなくし、品質のムラやバラツキを解消した。屋根付き工場であることが本設備の導入を可能にした。

加工機6点スタラップ溶接機(トムテック製)

事業の効果

  • 作業日数 5日→3日
  • 納期を4割短縮することに成功した
  • 品質の誤差範囲 10%→1%

溶接工程を工場内に集約・自動化したことで、作業日数が5日から3日に短縮され、納期は4割短縮された。現場の手作業をなくしたことで品質の誤差範囲は±10%から±1%に縮小し、製品の均一化につながった。生産性の向上により慢性的な労働力不足への対応にも効果を発揮した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1967年創業以来の実績と設備投資の継続が書かれ、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    建設需要の増加と県内随一の工事量、屋根付き工場による他社との差別化が書かれており、強みは読み取れるが分析は簡潔。

  • 課題の認識と解決4

    熟練工の高齢化と人材育成の課題を認識し、溶接工程の集約化・自動化で納期を4割短縮する具体策が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    作業日数5日から3日への短縮、納期4割短縮、誤差±10%から±1%への縮小など数値目標と成果が明記されている。

  • 事業を進める体制2

    若手育成への言及はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度・均一化の価値は示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体的に整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    工程の一本化と設備導入の流れは示されるが、スケジュールや中長期の検証方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    鉄筋工事の中で高精度・高品質を追求する点は読み取れるが、市場の普及度に関する具体的記述は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    建設需要や地域インフラ、県内の雇用・技術継承への言及はあるが、国が補助する積極的理由としては具体性が薄い。

  • 費用対効果4

    5日から3日への作業短縮や納期4割短縮など、設備投資に対する生産性効果が具体的数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    溶接の自動化による工程革新は書かれるが、先端デジタル技術の活用やサプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    建設業の生産性向上はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する分野進出までは書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    地場の大分県で県内随一の工事量を持つ点や地域の建築物実績は読み取れるが、地域経済への波及効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

コロナ禍を機に国内景気の先行きに不安感が漂っており、現時点では安定した受注量を確保しているが、持ち前の強みを活かして新たな市場を開拓することが求められている。令和元年に2代目社長に就任した今橋和俊氏の手腕に期待が寄せられている。

事業者の声

溶接工程を工場内に集約・自動化したことで、革新的な生産性向上が実現できた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。