ものづくり補助金平成27年度建設業鹿児島県

鉄筋加工における主筋自動曲げ装置を導入し、作業工程の短縮化と品質・生産性向上による競争力強化

株式会社薩摩鉄筋工業

この事例のポイント

  • 鉄筋構造物の複雑化・過密化が進み、加工工程に人と時間がかかって納期に遅れが生じていた。
  • 主筋自動曲げ装置(TBM-41-1AS)を導入し、曲げ加工の工程を自動化した。
  • 曲げ加工にかかる時間が短縮され、2〜3名必要だった作業員が1〜2名で可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社薩摩鉄筋工業
所在地鹿児島県 霧島市
業種職別工事業
技術分野機械制御
従業員数19人
資本金1,000万円
設立1980年

事業の背景

昭和55年に創業し、霧島市を拠点に県内一円で鉄筋加工から現場施工までを手がけている。戸建て住宅の基礎からマンション、学校、橋梁、高速道路まで幅広く扱っている。震災後に耐震規制が強化され、建物の構造も複雑化していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力鉄筋構造物の複雑化・過密化が進み、加工工程に人と時間がかかって納期に遅れが生じていた。
  • 人手・技能曲げ加工には熟練工が必要で、2〜3名の作業員を要していた。
  • 生産能力切断から曲げ加工までの工程をライン化し、作業時間を短縮して品質・生産性を向上させる必要があった。

やったこと

主筋自動曲げ装置(TBM-41-1AS)を導入し、曲げ加工の工程を自動化した。自動切断機と組み合わせて切断から曲げ加工までをライン化し、納品までの流れをスムーズにした。曲げ加工では熟練工でなくても精度の高い部材を作れるようになった。今後はQRコードで加工をデータ化し、鉄筋切断から出荷管理まで一括して行うトータル管理システムを考案・導入する予定である。

加工機主筋自動曲げ装置(TBM-41-1AS)
加工機自動切断機

事業の効果

曲げ加工にかかる時間が短縮され、2〜3名必要だった作業員が1〜2名で可能になった。そのため、他の作業や現場施工に人員を回せるようになった。熟練工でなくても精度の高い部材が作れるようになり、若手の担い手不足の解消につながっている。加工工程の簡素化により、大幅なコストダウンと品質・生産性の向上を図っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄筋加工を主業とし、2〜3名必要だった曲げ工程の省人化に取り組んだ経緯が書かれているが、過去の取組との連続性までは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    耐震規制強化と建物の複雑化という外部環境に触れ、精度の高い技術と機動力を強みとして示しているが、競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    納期遅れという課題を挙げ、切断から曲げ、出荷管理までの一括データ管理で解決する方向が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    曲げ工程を55%短縮、2〜3名の作業が1〜2名になったと数字で示され、目標と成果が対応している。付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    社員育成・指導や若手担い手不足の解消に触れているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客は戸建てからマンション・橋梁・高速道路まで幅広いと書かれているが、選ばれる理由は信頼づくりの記述にとどまる。

  • 事業化までの道筋3

    QRコードによるトータル管理システムの導入予定が示されているが、スケジュールや課題の解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鉄筋加工の自動化は一般的な分野と思われるが、高付加価値化・高価格化の記述はわずかにうかがえる程度にとどまる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    耐震規制や建物の構造支持という社会的役割に触れているが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    コストダウンと人員・時間の削減が示されているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献3

    QRコードでの加工データ化と一括管理システムの考案が示されるが、業界全体へのイノベーション波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    霧島市を拠点に県内一円で鉄筋加工を手掛けると書かれ、地域での事業展開は読み取れるが、地域経済の牽引効果は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はQRコードを利用して加工をデータ化し、鉄筋切断から出荷管理まで一括して行うトータル管理システムを考案・導入する予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。