ものづくり補助金平成27年度製造業鹿児島県

「旅する丸干し」等高付加価値製品の生産設備拡大

株式会社下園薩男商店

成果処理量 1倍→3倍

この事例のポイント

  • 既存の設備では需要に対応できなくなったため、本格的な設備投資を行い量産体制を整える必要があった。
  • 機械装置の導入により生産性が大幅に向上した。
  • 処理量 1倍→3倍。機械装置の導入により生産性が大幅に向上し、取引先や新規顧客の需要に応える量産体制が確立された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社下園薩男商店
所在地鹿児島県 阿久根市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数84人
資本金1,000万円
設立1939年

事業の背景

昭和14年に創業し、東シナ海の黒潮の荒波に育まれた海の幸を原料に、丸干しを主とした塩干魚の製造を生業としてきた。現在は丸干し加工のほか、サバ、アジの開き干しや味醂干しも製造し、ノルウェーやカナダ等の原料を使ったからふとししゃも、サバ製品も製造している。平成25年に丸干しのオイル漬け商品「旅する丸干し」の販売を開始し、日本全国の量販店へ出荷している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存の設備では需要に対応できなくなったため、本格的な設備投資を行い量産体制を整える必要があった。
  • 品質・精度製品の高付加価値化は図れたが、生産工程の効率が追いつかなかった。

やったこと

機械装置の導入により生産性が大幅に向上した。煮沸器は処理量が3倍になり、スチームコンベクションと真空包装機を導入した。これにより当社の技術・ノウハウを基に高付加価値商品の生産工程プロセスを改善し、取引先・新規顧客の需要に応える量産化を行うための生産体制を確立した。

加工機処理量3倍の煮沸器
加工機スチームコンベクション
加工機真空包装機

新しい製品・サービス:「旅する丸干し」(丸干しをオイル漬けにした商品)、焼きえびをベースとしたパスタソース「旅する焼エビ」

事業の効果

  • 処理量 1倍→3倍

機械装置の導入により生産性が大幅に向上し、取引先や新規顧客の需要に応える量産体制が確立された。生産効率が改善されたことで販路の拡大や新商品の製造に取り組めるようになり、今後はネット販売や自社店舗でのギフト事業を強化し直販の割合を増やしたいと考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業昭和14年の丸干し製造を基に「旅する丸干し」「旅する焼エビ」へ展開し、従来事業との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    天皇杯受賞や注目を浴びた点、日本全国の量販店へ出荷している点から強みはうかがえるが、市場動向や競合との比較の記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    既存設備では需要に対応できない課題を認識し、本格的な設備投資で量産体制を整え、製品の高付加価値化を図ると具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標数値は書かれておらず、高付加価値化の目標の実現可能性を示す具体的記述は少ない。

  • 事業を進める体制3

    平成25年の取得後の工程改善、平成27年のJUSE-HACCP取得など運営実績はあるが、人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    旅する丸干しのオイル漬け、焼エビパスタソースといった商品の特徴と天皇杯受賞は読み取れるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    生産工程プロセスの改善、販路拡大、ネット販売や直販比率増加の方針は書かれているが、スケジュールや解決方法は不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    丸干しのオイル漬けという特殊加工品で、天皇杯受賞や注目を浴びた点から同分野で高付加価値化を図っていることが読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    阿久根の特産品うるめいわしを扱う点は地域性がうかがえるが、波及効果や雇用創出への言及は明確ではない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    JUSE-HACCP取得や生産工程の改善は読み取れるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの記述は見当たらない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    阿久根の特産品を活かした商品開発と天皇杯受賞が示されており、地域の特性を活かした高付加価値事業とうかがえるが、雇用や経済成長の具体的数値は無い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新しい機器を使い生産効率を良くする手順を改善しながら、付加価値のついた自社商品を増やし、ネット販売や自社店舗でのギフト事業の強化、直販の割合を増やしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。