ものづくり補助金平成28年度製造業宮城県

圧搾、検査工程の改善による日本酒のブランド強化、海外展開事業

仙台伊澤家勝山酒造株式会社

この事例のポイント

  • サンプル量の採取が難しく、正確な分析値の把握が困難だった。
  • 新たに「とても濃いタイプの日本酒」と「ワインに近い濃度の日本酒」の開発を試みた。
  • 分析器導入後は、少量のサンプル採取で正確な分析値を得られるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名仙台伊澤家勝山酒造株式会社
所在地宮城県 仙台市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境,測定計測

事業の背景

元禄年間創業の仙台藩御酒御用酒屋で、1981年(昭和56年)から高級酒醸造に注力してきた。2005年(平成17年)には高品質化のため仙台市泉区に移転し、県内初となる純米蔵を建設した。高級酒の激戦区であるニューヨークでも高く評価され、同社の日本酒は約20か国で愛飲されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度サンプル量の採取が難しく、正確な分析値の把握が困難だった。
  • 新製品・新技術水の配合割合が少ない新商品(とても濃いタイプの日本酒、ワインに近い濃度の日本酒)の開発に、従来の分析法では対応しにくかった。
  • 生産能力醪が非常に濃く、既存の搾り機は圧搾盤のピストンが短いため、醪を絞りきれずロスが発生していた。

やったこと

新たに「とても濃いタイプの日本酒」と「ワインに近い濃度の日本酒」の開発を試みた。これらの商品の課題解決のため、アルコール測定分析システムおよび総酸・アミノ酸測定システムを導入した。あわせて佐瀬式吟醸搾り機を導入し、醪を絞りきれるようにした。

検査測定アルコール測定分析システム
検査測定総酸・アミノ酸測定システム
加工機佐瀬式吟醸搾り機

新しい製品・サービス:とても濃いタイプの日本酒、ワインに近い濃度の日本酒

事業の効果

分析器導入後は、少量のサンプル採取で正確な分析値を得られるようになった。新しい搾り機により、エキス分を多く含む高濃度の日本酒を搾りきれるようになった。コストが削減され従業員の労働負荷が軽減したことで、他の工程の生産性も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1981年から高級酒醸造に注力し、2005年に高品質化のため移転・純米蔵を建設したとあり、継続的な方向性は読み取れるが経営戦略としての明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ニューヨークの激戦区で高く評価され約20か国で愛飲されているとあり、外部市場での強みと競争優位性が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    サンプル採取の困難やロスという課題を認識し、分析システムと佐瀬式吟醸搾り機の導入で解決を図った経緯が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    コスト削減や生産性向上への言及はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は数値で示されていない。

  • 事業を進める体制2

    少人数で醸造を行う体制と従業員の労働負荷軽減の記述はあるが、補助事業の遂行体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高濃度の『元』『䴇』など商品の特徴と食中酒としての位置づけ、高純度の醸造という選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    機器導入後の成果は述べられているが、中長期のスケジュールや課題解決の進め方は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    高級酒の激戦区で高く評価され、高濃度・高付加価値の日本酒を開発している点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    コスト削減や他工程の生産性向上に言及するが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    分析機器や搾り機の導入は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    仙台市泉区への移転や県内初の純米蔵建設など地域での取組は読み取れるが、雇用や地域成長への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

当社では1週間にタンク1本という精緻で贅沢な仕込みを行い、高純度の日本酒を醸しています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。