ものづくり補助金平成24年度兵庫県

ロボット加工による樹脂製品の短納期化

スイコー株式会社

この事例のポイント

  • 回転成形は人的な作業が多く一定の納期を必要とするため、短納期化が進む中で納期短縮が大きな課題だった。
  • 産業用ロボットを導入し、その機能をフル活用するために専用の加工治具を製造した。
  • OEM供給品の納期を合計で約650時間短縮し、納期面の改善を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名スイコー株式会社
所在地兵庫県 尼崎市
業種プラスチック製品製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数120人
資本金4,800万円
設立1963年

事業の背景

回転成形は小ロット・多品種に強く、大型製品や意匠の自由度が高い製品まで小額の金型投資で製品化できるため、近年改めて注目が集まっている。国内で中空製品に多く使われるブロー成形は製品の大きさに制約があり金型費用も高額なため、企画しにくい実情がある。同社はプラスチック容器や遊具を製造販売しており、スイコーグループは回転成形の市場シェアをおおむね4割占めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程回転成形は人的な作業が多く一定の納期を必要とするため、短納期化が進む中で納期短縮が大きな課題だった。
  • 納期・工程製造に1カ月近くかかっていたOEM供給の納期を短縮することが求められていた。
  • 品質・精度製品の加工品質の向上も目標の一つだった。

やったこと

産業用ロボットを導入し、その機能をフル活用するために専用の加工治具を製造した。多品種を製造できる加工プログラムを開発し、工場レイアウトを見直して生産ラインを延長し、一部無人生産体制を確立した。ロボットメーカーと綿密に協議してティーチングを実施し、加工ツールを選別した。これにより、従来は難しかった肉厚製品の加工も高精度で行えるようになった。

事業の効果

OEM供給品の納期を合計で約650時間短縮し、納期面の改善を実現した。ロボット加工により加工品質(外観)の安定化も同時に実現した。1品種平均約160時間の加工を最大約150時間短縮し、加工効率は最大93%向上した。従来は難しかった肉厚製品の加工を世界初で可能にし、顧客からの評価も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.4 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    課題の認識と解決課題は納期が長いことと明記され、OEM供給の製造に1カ月近く要していた点を、約650時間の短縮という数字で解決したと書かれている。
  • 5
    付加価値・賃上げの目標1品種平均約160時間を最大約150時間短縮、合計約650時間短縮、加工効率最大93%UPと具体的な目標値と実績が示されている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性小ロット・多品種や大型・意匠の自由度が回転成形の強みとして示され、ブロー成形との比較も書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用国内最大規模の大型一体成形や地域社会への貢献が企業理念に触れられているが、波及効果や雇用創出の記載は乏しい。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性3

    回転成形を自社のコア・コンピタンスと位置づけ、ロボット加工で品質と納期を改善したと書かれているが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    小ロット・多品種や大型・意匠の自由度が回転成形の強みとして示され、ブロー成形との比較も書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    課題は納期が長いことと明記され、OEM供給の製造に1カ月近く要していた点を、約650時間の短縮という数字で解決したと書かれている。

事業の実現可能性3.6
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1品種平均約160時間を最大約150時間短縮、合計約650時間短縮、加工効率最大93%UPと具体的な目標値と実績が示されている。

  • 事業を進める体制3

    専用治具の製造や加工プログラム開発、工場レイアウト見直しを行ったと書かれているが、人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ニーズへの対応として納期・品質の改善が示され、OEM供給の納期短縮が中心の顧客課題として書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    専用治具、加工プログラム、ライン延長、一部無人化の手順は書かれているが、中長期の検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    回転成形は近年注目が集まっていると書かれているが、普及度や認知度の数値は示されず、肉厚製品加工は世界初とある。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    国内最大規模の大型一体成形や地域社会への貢献が企業理念に触れられているが、波及効果や雇用創出の記載は乏しい。

  • 費用対効果4

    約650時間の納期短縮と品質安定化が示されるが、投入額と付加価値増加の関係は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    産業用ロボットやティーチング技術を導入したが、サプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    兵庫県尼崎市に拠点があると書かれているが、地域の特性を生かした成長や雇用創出の記載は乏しい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。