ものづくり補助金平成28年度サービス業(他に分類されないもの)東京都

コンシューマー向け「多言語遠隔通訳サービス」の開発

株式会社スマートボックス

この事例のポイント

  • 従来の法人向けサービスは契約書の締結後に利用IDやパスワードを手作業や郵送で発行しており、時間がかかった。
  • 法人向けでは手動で発行していた利用IDとパスワードを、全てシステム上で自動発行し、メールで送付する方式に切り替えた。
  • コンシューマー向けサービスの展開に必要なシステム開発がすべて完了し、新規事業として展開可能な状態までこぎつけた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社スマートボックス
所在地東京都 東京都港区
業種その他の事業サービス業
従業員数3人
資本金1,500万円

事業の背景

当社は平成24年から、テレビ電話を利用した遠隔通訳サービス「どこでも☆通訳」を法人向けに展開してきた。12ヶ国語の通訳を24時間365日(言語により条件あり)対応し、初期費用5万円、月額3,000円〜28,000円の料金設定で、通訳人材を採用するより格安であることから、自治体、ホテル、旅館、銀行、病院、小売店等に利用されてきた。一方で、従来の法人向けは長期利用を前提としており、短期滞在の個人ユーザーに対応しきれていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能従来の法人向けサービスは契約書の締結後に利用IDやパスワードを手作業や郵送で発行しており、時間がかかった。
  • 販路・情報発信従来の決済は口座引落か銀行振込のみで、短期滞在の個人ユーザーがすぐに利用できる仕組みがなかった。
  • 集客・繁閑訪日外国人と日本人の海外渡航者が増える中、個人レベルで身近に使える通訳サービスが必要とされていた。

やったこと

法人向けでは手動で発行していた利用IDとパスワードを、全てシステム上で自動発行し、メールで送付する方式に切り替えた。ライセンス管理、決済機能、マニュアル配布まで利用申込みから利用終了までの手続きと案内業務をシステムに集約し、海外ユーザーもWEBサイトから利用できるようにした。決済はクレジットカード決済機能を追加し、プリペイド方式のチャージ型として全てWEBサイト上で操作可能にした。チャージ金額がなくなれば都度チャージでき、購入したチャージ分は半年間有効とすることでリピート利用にも対応した。WEBサイトを英語、中国語、韓国語に切り替えられるようにし、訪日外国人が利用しやすい環境を整えた。

ソフト通訳サービス用システム(申込・ID自動発行・決済・ライセンス管理)

新しい製品・サービス:多言語遠隔通訳サービス(コンシューマー向け)

事業の効果

コンシューマー向けサービスの展開に必要なシステム開発がすべて完了し、新規事業として展開可能な状態までこぎつけた。利用者側とサービス提供者側の双方が使いやすく管理しやすいサービス体系を確立できた。クレジット決済機能の追加と申込からライセンス管理までの自動化により、決済完了後すぐに利用できるという付加価値を生み出した。本サービスはNHKのニュースサイトで特集されたほか、官公庁のHPにも掲載され注目を集めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    法人向け遠隔通訳「どこでも☆通訳」を平成24年から展開してきた実績があり、その延長でコンシューマー向け展開を位置づけている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    12か国語対応、24時間365日、初期費用5万円・月額3,000円~28,000円と安価で、法人向けの優位性を個人向けに活かす方針が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    法人向けの契約から利用IDの発行までが手作業や郵送で時間がかかる課題を挙げ、自動発行やクレジット決済で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げを実現する数値目標は書かれておらず、利用実績が少しずつ出ている程度しか読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    システム開発は完了したとあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制について具体的な記述はない。従業員3人とのみ書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    短期滞在の個人ユーザーや訪日外国人が対象と明示され、即時利用・チャージ型など選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    販売促進とブランディングを中心に進める予定と、家電量販店2社との展開開始時期(平成30年9月初旬)が書かれているが、課題解決の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    通訳サービスは一般的なジャンルではないが、同分野で高価格化を図る内容は読み取れず、新市場性は具体的に示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    訪日外国人の急増や日本人の海外渡航増加を背景に、ICTを活用した訪日外国人旅行者受入環境整備事例として官公庁HPに掲載された点が書かれている。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す投入額や付加価値額の増加数値は書かれておらず、即時利用という付加価値が生まれたとのみ記載されている。

  • イノベーションへの貢献4

    申込からライセンス管理、決済まで自動化し、海外ユーザーがWEBで利用できるシステムを構築した点が具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出3

    訪日外国人の増加という市場変化に対応するサービスで、観光・インバウンド分野への進出が読み取れるが、構造転換との関連の記述は薄い。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は販売促進とブランディングを中心に進める。平成30年9月初旬から大手家電量販店2社と連携した展開が始まる予定で、2年後の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等の大規模な国際イベントを大きな市場と見定め、マスコミ活用を含めた知名度向上の準備を始めている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。