ものづくり補助金平成28年度製造業神奈川県

3Dスキャナを利用し義肢装具の生産プロセス改善による短納期化

有限会社湘南義肢研究所

この事例のポイント

  • 義肢装具の計測と切削工程は全て義肢装具士の手作業で行われており、経験やスキルの違いによって作業時間や完成度に差が出ていた。
  • 体幹装具製作のため3Dスキャナとミーリングマシンを導入した。
  • 計測から納品までデータを活用する仕組みにより、短納期と装着性の改善が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社湘南義肢研究所
所在地神奈川県
業種業務用機械器具製造業
技術分野立体造形

事業の背景

当社は顧客が求める高精度な義肢を提供している。10年近く前からこの事業の実現を構想していたが、これまでCADなどのソフトウェアは機能が実現できるレベルではなく、設備導入を試みても事業化には至らなかった。近年グラフィックCADのような技術が登場したことで、取り組みが現実味を帯びてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能義肢装具の計測と切削工程は全て義肢装具士の手作業で行われており、経験やスキルの違いによって作業時間や完成度に差が出ていた。
  • 品質・精度寝たきりの患者の体は計測できない箇所があり、経験値から形状を導き出していたため、顧客であるドクターや患者の期待に十分応えられないケースがあった。

やったこと

体幹装具製作のため3Dスキャナとミーリングマシンを導入した。3Dスキャナにより計測が可能となり、計測数値をデータ化した。CAD/CAMを活用して、石膏型を使わず切削工程を自動化した義肢装具を製作した。計測から納品までデータを活用する生産プロセスに改善した。

検査測定3Dスキャナ
加工機ミーリングマシン
ソフトCAD/CAM

事業の効果

計測から納品までデータを活用する仕組みにより、短納期と装着性の改善が実現した。石膏型を使わず切削工程を自動化したことで、生産性が向上し、低コストでの義肢装具製作が可能になった。作業の経験差に頼らず品質が安定し、患者や医療関係者の期待に応えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に機械化を試みた経緯と、寝たきり患者向け義肢装具の計測から納品までのデータ活用が述べられ、事業との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    顧客であるドクターや患者の期待に十分応えられない課題が書かれているが、競争優位性や市場動向の具体的記述は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の計測・切削による経験差や作業時間のばらつきという課題を示し、3Dスキャナ等で短納期と装着性を改善したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値化の目標値や数字は示されておらず、短納期や低コストという定性的な改善のみが書かれている。

  • 事業を進める体制2

    義肢装具士による作業や社内の体制・人材については触れられているが、補助事業の遂行体制は具体的に読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    寝たきり患者や医療関係者の期待に応える点、短納期・装着性の改善という価値は書かれているが、ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    過去の機械化の失敗経験を踏まえ、CAD/CAMとスキャナ導入で切削工程を自動化する方向性が示され、課題解決の道筋は読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オーダーメイド義肢装具の生産プロセスに3Dスキャナを導入した点は示されるが、分野の普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    短納期、低コストといったプロセス改善は書かれているが、投入額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dスキャナ、CAD/CAMを用いて計測から納品までデータを活用する点は示されるが、サプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。